私たちの活動記録を冊子にまとめました。



宅野の海にダイオキシン
「大田の自然と生活環境を守る会」発行
B5判 124ページ
お手数ですが、国立国会図書館に収蔵してありますのでお問い合わせください。


2008年(平成20年)末に持ち上がった「宅野のゴミ処分場建設」問題は、
2012年4月、ついに大田市が建設に着工することで、環境や健康への影響を危惧する地元住民の反対の意志も押し潰されるかたちとなりました。

皆様にはこの間、「宅野のゴミ処分場建設」問題に多大な関心を寄せていただき、私ども「大田の自然と生活環境を守る会」にも物心両面のあたたかいご支援をいただき、誠にありがとうございました。

事業の是非を検証するために、大田市に文書公開を申請し、入手した資料も段ボール箱にいくつも溜まりました。しかし、行政の理不尽な進め方に最後まで反対すれども力及ばず、宅野に永遠に取り除けない巨大なゴミ処分場を建設させてしまいました。

この期に及んでは、せめて宅野住民の中にもこの建設に異を唱える者があったこと、住民有志がいかに声をあげ、行政がそれにどのような対応をしてきたか、それを時系列で整理し、実際に目にして体験した事実のみを書き残しておこうと、拙いながらも一冊の本にまとめました。

「宅野の海にダイオキシン」刊行について
 


島根県大田市仁摩町宅野。住宅密集地から僅か300m。こんなところにゴミ処理場を建設してはいけません。





私たち宅野住民は、先祖から引き継いできた素晴らしい自然と生活環境を、未来の子供たちのために、守り伝えていく役割と責任があります。


仁摩町宅野というところは、美しい海と歴史に彩られた古い町並
みが残る素敵な集落です。
何故、人口の激減する大田市が、この場所に30年先まで埋め立
てられるような巨大なゴミ処分場を作る必要があるのでしょうか。
こんな住宅密集地の側に、そして海につながる場所に。

このゴミ処分場建設計画の進め方は、実に不思議なものでした。
候補地選定には専門家が加わらず、住民には何も知らされず、
市役所と市議会だけで最終候補地「宅野」が決められました。

地元の市議や漁業組合は当初から賛成を表明、地元住民への
説明は、すべてが決定された後の、結果報告会のようなものでし
かありませんでした。
総事業費37億円。このゴミ処分場建設計画には、何か大きな力
が働いているようです。

私たちがそのことに気づき、
住民グループ「宅野の自然と生活環境を守る会」を立上げたのが
2008年(平成20年)末です。

世界遺産となった「石見銀山」の歴史は、博多の商人神屋寿禎が
宅野の韓島沖から、光る仙の山を発見したところから始まる、と言
われます。

海から見ると、その韓島にほど近い場所に巨大なごみ処分場が建
てられることになります。
また、昔から神様を迎える場所であった「神会門(じんえもん)」が
眠るといわれる「猛鬼遺跡」もそこにあります。

「自然との共生」を謳って世界遺産登録を手に入れた大田市が、
その足元では、過去の遺産や住民の安全を無視した環境破壊を
行おうとしています。

候補地選定の最大の要件は、「利便性と経済性」なのだそうです。
ゴミ処分場は、環境汚染や住民の健康被害を引き起こす可能性
のある危険な施設です。
住民の意見などまったく聞くこともせず、不透明な候補地選定を行
い、すべての手筈を整えてから、最後の最後に決定された建設計
画についての「住民説明会」を開催する大田市。

それほど強引に、それほど用意周到に計画を進める理由は何か。
総事業費を当初26億と言っておきながら、議会に提出する際には
37億にも引き上げた巨大なプロジェクト。その裏にいったい何があ
るというのか。

最新情報は、「活動ブログ」をご覧ください。

 
 
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