「説明責任求める署名357人」(H21.01.10 山陰中央新報)
■平成21年1月10日 山陰中央新報
大田の不燃物処理場建設
説明責任求める署名357人
住民団体、13日市長に要請
大田市仁摩町宅野を候補地とした同市の新不燃物処理場建設計画の白紙撤回
を求める「宅野の自然と生活環境を求める会」が九日、市に選定理由について
説明責任を果たすよう求める請願署名が三百五十七人分に達したと発表した。
地区住民の過半数に近づいており、十三日、竹腰創一市長に報告し住民説明会
の開催を要請する。
建設計画をめぐっては昨年八月、市議会の新不燃物処理場用地選定検討特別
委員会が、候補地五カ所のうち交通の利便性などから宅野の海岸部が望ましい
と判断。意見を受け、市が決定した。
同会は昨年十二月に発足。市と議会に住民説明会を要望するとともに、説明責任
の履行と、住民同意が得られるまで事業を進めないよう、求める請願の署名活動
を展開。三百五十七人分の署名は住民と、宅野出身の県内外在住者が含まれ、
二百七十一世帯六百五十六人(一日現在)の過半数に近づいた、とする。
八日夜、同所のからしま会館であった会の緊急集会で、向西寺住職の山上光俊
代表(61)は処分場は必要だが住宅密集地の近くに建設してはならず、稼動する
と年間九千六百台が走るごみ運搬車の排ガス、騒音で環境が激変すると指摘。
さらに「市は昨年末に住民説明会を二回実施しただけで計画を進めるのは性急
で強引」と批判した。
出席した住民二十人からは、納得できるまで説明会を求める意見などが出され、
署名活動を広げることを確認した。
市の計画では工期は二○一○年度から三年間で、十三年四月に供用開始予定。
敷地面積は七ヘクタール。埋め立て処分量は五万立方メートル。