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2009年2月28日

遮水シート、新たに穴17か所

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2009年2月24日の読売新聞によると、
東出雲町の一般廃棄物埋め立て処分場で遮水シートに穴が開いていたこ
とが分かった。

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遮水シート、新たに穴17か所
東出雲町ごみ処分場

(2009年2月24日読売新聞)


東出雲町が管理する埋め立て処分場「姫津クリーンセンター」の遮水シート
(厚さ約1・5ミリ)が破れた事故で、のり面のシートに新たに17か所の穴が
開いていたことが23日、分かった。町は同じ素材を溶接するなど補修を終
えている。

町によると、穴は町が委託した業者の調査で見つかった。調査や焼却処分
の委託、補修費は計約2400万円かかった。

町は、2月末までには布などで遮水シートを覆って完全復旧させ、3月に住
民説明会を開いた後、4月から運用を再開したいとしている。


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この埋め立て処分場では、昨年も汚水が流出する事故があり、補修がおこ
なわれていました。


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姫津クリーンセンター:汚水流出防ぐ仮工事


東出雲町の一般廃棄物埋め立て処分場「姫津クリーンセンター」で遮水シー
トと集水管が破損し汚水が流出していた問題で、町は30日、破損したシート
部分の仮復旧工事を開始。当面の間、廃棄物の処理は民間業者に委託する
が、再開時期は未定。工事では、汚水を取り除き、シートがあった部分に粘土
質の土を敷き詰め、その上からモルタルを吹き付け汚水の浸透を防ぐ。
31日までに仮復旧を完了する予定。町の説明では、9月4日に調査を委託し
ている日本環境衛生センターが施設全体で汚水の流出がないか調査し、県
廃棄物対策課や保健所などの助言を受けながら本復旧に取りかかる。
(2008年8月31日 毎日新聞)

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同処分場が処理しているのはビンや缶、プラスチックなどの不燃ごみとのこと。

市が安心・安全という「遮水シート」も、事情をよく知る関係者の認識はまったく
異なる。

こんなものを集落のそばに、海のそばに作ってはいけないのだ。

住民には全く知らせないように事業計画を立て、すべてのお膳立てを整えた後
で、嘘の説明を繰り返し、有無を言わさず建設しようとする。
こんな、住民を馬鹿にした市政がどこにあるか。


2009年2月27日

ごみ処分場 調査費見送り (H21.02.27 朝日新聞)

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■平成21年2月27日 朝日新聞
2年ぶり増、212億円
ごみ処分場
調査費見送り

※前略
地元住民から反対の声があがっている不燃ごみ処分場は、事務費(30万円)
を計上したが、予定していた調査費は「地元の合意が得られていない」(蓮花
正晴副市長)として見送った。
※後略


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■平成21年2月27日 毎日新聞

※前略
一方、建設の是非を巡り、地元で紛糾している新不燃物処分場については、
事業経費のみ30万円とした。地元の合意形成を待ち、補正予算として事業
費を計上する方針という。


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■平成21年2月27日 読売新聞

※前略
不燃ごみ処分場の建設関連では、地元合意が得られていないことから地質
調査費などの計上を見送り、事務費30万円だけを織り込んだ。
※後略

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この日、地元紙「山陰中央新報」だけは、来年度予算案のごみ処分場に関す
る問題にはまったく触れていませんでした。


市はとりあえず来年度予算への調査費計上を見送りましたが、引き続き自治
会長会に圧力をかけて住民同意を得ようとしており、まったく気が抜けません。


2009年2月24日

100メートル離れれば近接しない (H21.02.24 毎日新聞)

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■平成21年2月24日 毎日新聞
不燃ごみ処分場
100メートル離れれば近接しない
住民説明会で
大田市が判断基準


大田市は同市仁摩町に建設計画中の不燃ゴミ処分場について、
住宅地から100メートル以上離れていれば「近接していない」と
いう判断基準を新たに示した。
22日、地元で開いた住民説明会で質問に答えた。
説明会は、宅野地区の14自治会を2区ごと7組に分け、28日ま
で行う。22日は午前と午後の2回で、市から蓮花正晴・副市長や
冨田正治・市民生活部長ら7人が出席。住民側は合わせて約50
人が参加した。

午前の部で、男性住民が「住宅地と近接していないという条件で、
宅野が選ばれたということだが、この基準を明確にしてほしい」と
質問。林能伸・衛生処理場長が同市静間町の例を挙げ「100メー
トル離れておれば近接していないという考えを持っている」と答え
た。

さらに、市が当初、自治会長会だけに建設計画の説明をしたこと
に関連し、「そこで同意が得られれば、OKという判断で進む予定
だったのか」との問いには、「自治会長会の皆さんだけで結論を
出して、同意をいただこうということではない」と応じた。冨田部長
は、同意の判断基準については自治会長会が相談することにな
るだろうとした上で、「その判断に基づいて同意をいただきたい」
と補足した。


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「100メートル離れれば近接しない」というなら、
「住宅等の建築物に近接していないこと」
という候補地の抽出条件など、
何も基準が無いに等しい。

常識で考えて、そうは思わないのでしょうか。
こんないんちきが許されちゃいけない。

また、自治会長会の扱いについても、
市は都合のいいようにこれを利用することしか考えていない。

そもそも自治会長会は、住民の意見を集約する機関などではない。
しかし実際、昨年末には、市が自治会長会に働きかけ、
強引にゴミ処分場建設への住民合意を得ようとしたいきさつがあります。

11月・12月とただ2回だけの形式的な説明会を行い、
まだこの計画すら知らない住民がたくさんいる状況下で、
市は自治会長会に住民合意の集約を依頼しています。

もとより自治会長は形骸化された回り持ちの役になっており、
宅野14区の各自治会においても、この問題に対する会長の対応は様々です。
各自治会長が各戸に計画を説明して、意見集約をすることなど、
実際、不可能なのです。


しかし中には建設に賛成する自治会長もいます。
それを承知で、
市はあくまでも自治会長会に圧力をかけようとしているのです。


このように、強引に何としても計画を進めようとする大田市。
これほど大きな住民問題になっているのに、
一度たりとも現地に足を運ぼうとしない、
竹腰創一大田市長。


こういう行政しか持てない市民であることが、本当に恥ずかしい。

2009年2月23日

再説明会でも賛否両論 (H21.02.23 山陰中央新報)

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平成21年2月23日 山陰中央新報
大田の新不燃物処分場計画
再説明会でも賛否両論


大田市仁摩町宅野を候補地とする同市の新不燃物処分場建設計画
の住民説明会が二十二日から、同地区のからしま会館で再開された。
計画に理解を求める市に対し、住民から賛否両論の意見が出され、
合意形成が容易ではない状況があらためて浮き彫りになった。

説明会は同日、午前が本町と新町、午後は津辺と西町の自治会を対
象に二回開き、計四十七人が参加。蓮花正晴副市長らが候補地選定
の経過や設備内容などを報告した。

午前の説明会の質疑応答で、市の冨田正治市民生活部長は住民同
意の判断を「宅野地区自治会長会での同意が基準となる」と説明した。
反対する住民は候補地選定のやり直しを求め、別の住民は「大田市の
ために宅野が理解したとなるのが良い。市民としての誇りを持てる」と
計画に賛成。「最上の施設を造り環境と生活に配慮することで住民の
不安解消に努めてほしい」との要望もあった。

午後の説明会では、賛否をめぐって住民同士が口論する場面もみられ、
「住民がいがみ合うようになって、まちづくりにいいのか」との懸念が指
摘された。

大田市が住民説明会 (読売新聞 H21.02.23)

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平成21年2月23日 読売新聞
不燃ごみ処分場建設計画
大田市が住民説明会 
自治会単位でスタート


大田市仁摩町宅野の不燃性ごみ処分場建設計画で、市は22日、
自治会単位の住民説明会を地元のからしま会館でスタートさせ、
約50人が出席した。

蓮花副市長ら7人が出席。地元14自治会のうち、本町、新町、津
辺、西町の4自治会に対する説明を2回に分けて実施した。

市側は、市内の不燃性ごみが現在、3か所で埋め立てられていて、
2013年度にも容量を超える可能性があることなどを説明。市が計
画する屋根付き処分場施設と同タイプの「いいしクリーンセンター」
(飯南町)を紹介するDVDを上映するなどして、建設に理解を求め
た。

住民側からは「宅野に建設ありきという市の姿勢に疑問」との反対
意見の一方、「社会生活を営むためには何らかの負担を受け入れ
ることも必要」と理解を示す発言もあった。冨田正治市民生活部長
は、地元の合意形成の判断基準について、「自治会長会の判断に
基づきたい」と述べた。説明会は28日まで計7回開かれる。

2009年2月 7日

大田市のおどろきの回答

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これはソテツの雌木の花ですね。オレンジの実がふくらんできています。


それはそれとして、

去る2月4日の大原自治会館の説明会で、大田市の冨田市民生活部長から
「宅野の自然と生活環境を守る会」に対し、「妨害をするな」「出て行ってくれ」
という発言がありました。
宅野住民の請願を取りまとめた住民グループとしては、市が開催するすべて
の説明会に立ち会い意見を述べる責任があります。

それに対して、富田部長のこの発言は耳を疑うようなものでした。


説明をするなと言っているのではなくて、住民として一緒に聞かせてもらうと
言っているだけなのに、なぜ「出て行ってくれ」と言われなくちゃいけないのか、
市が一方的に決めた自治区割りなのに、違う自治区に住む人の同席を拒む
ということに、どんな正当化された理由があるというのか。


これはあんまりだと思うので、監督責任のある竹腰市長の見解をもとめたの
ですが、帰ってきた回答が、


「・・・説明会の秩序を守るため、大原、久年自治会以外である貴会会員の退出
を求めましたが、退出されないので、やむなくの部長発言であったと認識して
おります。」ということでした。


何ですか? 説明会の秩序?


いろいろな意見を持つ人が話を聞いて、
それぞれの立場で質疑応答すればいい話ではないですか。
反対意見を持つ人を排除すれば秩序が保たれるという論理は、
どこかの独裁政権のように聞こえます。


それは、市にしてみれば、建設計画に反対する人の意見など聞きたくはない
のでしょう。しかし、だからといって、反対意見の人を排除して説明会を開く、
ということがいったい、市のやることでしょうか。

こんなことが、この民主主義の世の中に許されていいのか。
大田市には、本当にあきれてものが言えない。


みなさん、この竹腰市政のあり方をどう思われますか?


2007年に大田市の産業遺跡「石見銀山」が世界遺産に登録されました。

いったんは「登録延期」の勧告を受けたものの、「自然との共生」「環境への
配慮」を前面に押し出して訴えることで、紆余曲折の末に世界遺産認定を
受けたのでした。

世界遺産に登録された「石見銀山」。その始まりは博多の商人神屋寿禎が、
宅野の韓島沖から光る仙の山を発見したところから始まると言われます。

その韓島から目と鼻の先にある海岸べりの7ヘクタールもの敷地に、大田市
は今後30年間も不燃物を埋め立て続けるための巨大な施設を建設しようと
しています。
神屋寿禎が銀山を発見した韓島沖からも、その不燃物処理場の無粋な大屋
根が目立つはずです。


そのことを訴えても、
竹腰市長は「いや、見えないだろう。」と平気な顔で言われる。


また、建設予定地は古くからジンエモンと呼ばれ、神聖な場所とされていた
ところであり、「猛鬼遺跡」として須恵器などが出土されたりする場所でもあ
ります。

説明会で、住民からそのことを指摘する意見が出た時にも、
「いや、それは建設予定地からは外れたところだろう。」とはぐらかすような
言い方をされる。

「自然との共生」「環境への配慮」とは、いったい何を意味する言葉なのだろ
うか。大田市はその世界遺産の足元で、言葉とはうらはらな行為を平気で
やってのけようとしている。


こんなことが、本当に許されていいものでしょうか。

初回住民説明会が混乱 (H21.02.07 山陰中央新報)

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■平成21年2月7日 山陰中央新報
大田不燃物処分場計画
初回住民説明会が混乱
参加対象外の地区民参加


大田市仁摩町宅野を候補地とした新不燃物処分場建設計画
をめぐる住民説明会について同市は六日、開催方法を再検討
するとして八日から十三日までに予定していた五回分の延期
を決めた。

二つの自治会単位で開く初回の住民説明会は四日夜、大原、
久年両自治会向けに大原自治会館で開催された。

席上、一部の住民と市が、計画の白紙撤回を求める「宅野の
自然と生活環境を守る会」の山上光俊代表らに「地区が違う」
などと退席を要求。山上代表らは、説明会は同会が竹腰創一
市長に提出した署名に基づき開催された経過を挙げて拒否し、
市が計画を説明できずに終わるなど混乱した。

市の冨田正治市民生活部長は「開催方法を再検討した上であ
らためて日時を決め進めていきたい」と話した。市は同日、延期
決定を同会に伝えた。


2009年2月 6日

都合により延期

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市が一方的に決めた自治区単位の説明会でしたが、
これもまた市の「都合により延期」となりました。

市長宛てに再抗議文を提出していたのですが、いつまで待っても回答がない。
週末に入るので、次の説明会の協議をしておかないと、また混乱が起きる。
そう思って市に電話を入れました。

市はとにかく、こちらから聞かないと本当に何もしない。


電話をすると、いつものように「会議がつまっていて出られない」と秘書広報課。
緊急なので、どうしても責任者と話がしたいと重ねて要請。

しばらく後に、副市長さんから電話がありました。
「都合により延期」


いよいよ打つ手に窮したにせよ、
一部住民を排除した説明会なんて、どんなへ理屈をこねたって、
まかりとおるはずはないんだ。

住民説明会後 扱い協議 (H21.02.06 山陰中央新報)

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■平成21年2月6日 山陰中央新報
新不燃物処分場計画
住民説明会後 扱い協議
大田市議会「意見持ち寄る」


大田市議会は五日、議会運営委員会を開き、同市仁摩町宅野を候補地
とした市の新不燃物処分場建設計画をめぐり「宅野の自然と生活環境を
守る会」が石原安明議長に提出した要望書について、四日から市が始め
た住民説明会の終了後、あらためて扱いを協議することを決めた。

要望書は▽住民の合意を得ずに測量調査や地質調査、地権者説明会を
行わず、これらの予算計上を行わない▽住民や学識経験者を交えたごみ
問題検討委員会(仮称)を発足させ対応を委ねる - の2項目を求め、
一月二十七日に提出。これを受け、石原議長と林仁副議長が市の執行部
に地元住民に対する説明会を徹底するよう申し入れた。

議会運営委員会では、十三日まで行われる説明会の様子を見守り後日、
協議するとした。清水勝委員長は「各政策グループでも議論を深め、意見
を持ち寄る」と話した。

2009年2月 5日

宅野自治会が中立"宣言" (H21.02.05 毎日新聞)

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■平成21年2月5日 毎日新聞
大田市
不燃ゴミ処分場建設計画
宅野自治会が中立"宣言"

大田市が計画中の不燃ゴミ処分場建設を巡って、地元住民の反対
運動が起きている同市仁摩町宅野の宅野自治会(14区)は先月末
に開かれた自治会長会で「(問題に対し)自治会は中立の立場を取
る」と決め、市に伝えた。

計画の白紙撤回を求める「宅野の自然と生活環境を守る会」(山上
光俊代表)は先月、501人の署名簿を添え竹腰創一市長に請願書
を提出。市議会の石原安明議長には、市民と学識経験者を交えた
「ごみ問題検討委員会」の設置などを求めた。

こうした市民運動の高まりを受け、地元自治会としては、問題に中
立とする立場を選ばざるを得なかったと見られる。守る会の山上代
表は「良識ある判断。自治会を窓口や受け皿にして、行政の考え方
を進めようとするやり方にストップがかかり、民意を問う切っ掛けが
生まれた」と評価した。

市は4日から、二つの自治区単位ごとに順次7回の説明会を始めた。
地元の合意形成について、市民生活部の白坏正道次長は「どうや
って集めるかは検討中」と話した。

幼稚なたくらみ

市が一方的に開催する説明会の初回が2月4日、宅野の大原
自治会館でありました。

事前に話し合ってください、という私たちの要望を無視したのは
それなりの理由があったからでした。
自治区単位で行うことで住民を分断し、市側のペースで強引に
住民を説得しようというたくらみがあったからです。

それは、反対意見の排除というかたちで行われました。


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冒頭に、守る会の住民に対し、地区の説明会だから地区外の人
は席を外せと、訳のわからないことを言い出したのでした。
守る会としては請願署名をとりまとめた責任もあるので同席した
い、ということで押し問答が続きました。

この中で市の冨田正治市民生活部長は、私たち住民に対し「邪
魔をするな」「出て行ってくれ」との暴言を吐くシーンもありました。

市の説明も反対の意見も聞きたいとする住民の声もありましたが、
市は「いいしのクリーンセンター」のPRビデオを流しただけで、質
疑も受け付けずに散会しました。

何という幼稚な対応であることか。あきれてものがいえない。

「これからもこんな説明会をやるつもりですか」という問いに、
蓮花副市長は、「いったん持ち帰らせてください」というばかり。


大田市は、何故まともに住民と話し合いができないのか。


住民の中には市に直接質問をしたいという方もおられます。反対
意見もあって当然です。
公平な話し合いを重ねるのであれば、自治区単位での会合もど
んどんやるべきでしょう。


しかし、最初から反対意見を排除したうえで、市が一方的に住民
を説得しようというたくらみは、まったく馬鹿げた猿知恵だとしかい
いようがありません。


本日、「再抗議文」を市長宛てに提出したところです。


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大田市新不燃物処分場建設計画説明会への再抗議文

 平成21年2月2日に「大田市不燃物処分場建設計画説明会への抗議文」を
大田市長宛てに届けました。
 地元住民への事前の相談がないままに、宅野を新不燃物処分場の最終候
補地としたことを問題とした請願署名であるのに、市はこれを意図的に曲解し、
あくまでも宅野に建設することを前提とした説明会を一方的に開こうとしてい
ます。これはまったく住民感情を無視した行為と言わざるをえません。

 また、大田市長宛ての抗議文であるのに、これに関しての回答が市長名で
なく、衛生処理場からのFAXであったこと。このことにも抗議します。

 去る2月4日の大原自治会館の説明会では、冨田市民生活部長から「宅野
の自然と生活環境を守る会」に対し、「妨害をするな」「出て行ってくれ」という
発言がありました。宅野住民の請願を取りまとめた住民グループとしては、市
が開催するすべての説明会に立ち会い意見を述べる責任があります。それに
対して、富田部長のこの暴言は聞き逃すことのできないものであり、富田部長
にはその場で謝罪を求めました。この発言に対し、監督責任のある市長の見
解をお聞かせ願います。

市の一方的な説明会の強行により、2月4日にはせっかくお集まりいただいた
住民の方々との話し合いはほとんどできない状態となりました。よって、今後の
現地での話し合いについては、必ず「宅野の自然と生活環境を守る会」との事
前協議のうえ、日程及び内容を改めて定め、行うよう、重ねて強く要望します。

下記、大田市としての回答を文書にてお願いします。


1 2月4日の冨田部長の発言に関しての市長の見解をお聞かせ願いたい

2 今後の現地での話し合いについては、必ず当会との事前協議を行うこと

3 住民の合意を得ずに、宅野地内での「測量調査、地質調査、生活環境影
  響評価調査、地権者説明等」を行わないこと。またこれらの予算計上を行
  わないこと


平成21年2月5日
大田市長 竹腰 創一 殿


宅野の自然と生活環境を守る会 代表 山上光俊


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きょうから新不燃物処分場の説明会 (H21.02.04 山陰中央新報)

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■平成21年2月4日 山陰中央新報
きょうから新不燃物
処分場の住民説明会

大田市が7会場で


大田市仁摩町宅野を候補地としたことに反対運動が起きている
新不燃物処分場建設計画について、同市は四日から十三日まで、
地区内七会館で住民説明会を開き、計画への理解を訴える。

計画をめぐって、住民でつくる「宅野の自然と生活環境を守る会」
が「施設が暮らしに悪影響を与える」「住民軽視で進められた」と
して白紙撤回を主張。市が住民に対する説明責任を果たし、住民
の同意が得られるまで事業を進めないよう求める五百一人分の
署名を集め一月二十日、竹腰創一市長に提出した。

住民説明会は、初回の会場が大原自治会館で、他の六回はから
しま会館。地区内に十四の自治会があり、二つの自治会ごとに開
く。同市市民生活部の白坏正道次長は「地元の同意を得ないと事
業を進められない。署名を重く受け止め誠心誠意説明したい」と
話す。

一方、宅野の自然と生活環境を守る会は二日、市が同会との協議
なしに説明会の開催を周知したことに対する抗議文を竹腰市長あ
てに提出した。

2009年2月 3日

あらかじめ決められたこと

ゴミ処分場建設に関しては、
利害のからんだ少数の推進派以外には、
諸手を挙げて賛成する住民なんて、ただの一人もいないのだ。

何よりも、ほとんどの住民が腹立たしく思っていることは、
大田市が地元住民にひと言の相談もなしに、
「宅野へのゴミ処分場建設」を勝手に決めたことだ。

あらかじめ全部決めてから、
建設を前提とした「住民説明会」を、一方的に開催するなんて、
そんな住民を小馬鹿にした話があるものか。

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「宅野の自然と生活環境を守る会」を発足して、
12月24日に初めて大田市長に面会を求めた時、
竹腰市長は「まだ決まった話ではありませんから」と言いました。

しかし実際には、市は粛々と計画を進めていたことがわかりました。


「循環型社会形成推進交付金」というものを環境省が出していて、
大田市はこの交付金を当てにしてゴミ処分場を建設しようとしています。

交付金申請の手続きとしては、
まず、むこう5カ年の「循環型社会形成推進地域計画」なるものを作成し、
国に提出して承認を得る。

提出に先立っては、
市と県と環境省とが意見交換を行う協議会を開催するのですが、
この協議会が、市長と面会した翌日の12月25日に県庁で行われていました。

そして、年が明けて1月23日、県庁から環境省宛てにこの計画書が提出されました。

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こうやって、大田市内の最終処分場の配置を見ると、
全てが海岸部に作られているのがわかります。
海への影響が出るには時間がかかるからという判断か、
こんなふうに海を粗末に扱う行政に任せていては、
きれいな海をこのまま残すなんて、もうできないのかもしれないと思ってしまいます。


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後で入手したこの「循環型社会形成推進地域計画」には、
上図のように、何と「仁摩町宅野地内」と明記された計画案が
綴られていました。

さらに、来年度交付金申請のための個別予算まで計上されています。

・基本設計・実施設計等 ・・・・・・・ 74,980千円
・発注仕様書作成 ・・・・・・・・・・・・・・・ 8,630千円
・生活環境影響調査 ・・・・・・・・・・ 24,080千円
・測量・地質調査 ・・・・・・・・・・・・・ 51,380千円

ここまで決めておきながら、
住民の前では「まだ決まった話ではない」とは、よく言ったものです。
こんな二枚舌を使うような竹腰市政をこのまま許していいものでしょうか。

住民を無視した計画を進めようとする大田市政の横暴については、
国に報告しようと考えています。

地域計画策定プのロセスに地域住民や学識経験者の参加の機会がないなら、
環境省の唱えるお題目とは関係なく、
市町村のご都合主義を助けるような、単なる施設整備の補助金と何ら変わらない。

それを知ったうえで、もしも環境省がこの計画をそのまま承認するようなら、
もっともらしい理想を掲げる「循環型社会の形成」も何をかいわんやです。


住民感情を無視する行為

2月2日、大田市長に抗議に出かけました。
しかし、竹腰市町は会議を理由に私たちに会おうとしませんでした。

「こんな重大な計画を決める前に、何故地元住民に相談しないのか」
その進め方が問題なのだ、ということをまったく理解しようとしない。

それがわからないふりをして、
「宅野に建設ありき」の説明会を重ねることで、
「住民への説明責任を果たす」と言うつもりなんだろう。

どこまでも住民を馬鹿にしたような態度を取る竹腰市政に、
私たちは、どんな言葉をかけてあげればいいのか。

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大田市新不燃物処分場建設計画説明会への抗議文

 住民の生活環境に大きな影響を及ぼすゴミ処分場建設計画に関して、
候補地選定のプロセスに住民の意思が反映されていないこと、大田市
が宅野での建設を前提とした説明に終始していること、に対して住民の
不信感が高まっています。

 平成21年1月20日には、地元住民への説明がないままに宅野が最終
候補地となったことについて、「住民への充分な説明の期間と機会を設
けること」「住民と全地権者の完全な同意が得られるまでこの計画を進
めないこと」の2点を請願する地元住民らの署名が501人となり、その請
願署名簿を大田市長に届けました。

 あらかじめ決定済みの事業方針・事業計画の一方的な説得活動では、
}もはや住民の合意は得られません。よって、この問題に関して、宅野で
の建設計画をいったん中止し、住民や学識経験者をまじえた協働の意
思決定プロセスを導入したうえで、ごみ問題全般に関する真剣な討議を
重ねていくことが重要です。
 
 上記のことの関しては、平成21年1月27日に、市議会議長宛に要望書
を提出したところです。この状況下にあって、請願を提出した「宅野の自
然と生活環境を守る会」への連絡もなく、宅野への建設を前提とした説明
会を現地で開催することは住民感情を無視した行為であり、厳重に抗議
し、以下の2点を要望します。



1 「宅野の自然と生活環境を守る会」との協議なしに、宅野での建設を前
  提とした一方的な説明会を現地で行わないこと

2 住民の合意を得ずに、宅野地内での「測量調査、地質調査、生活環境
  影響評価調査、地権者説明等」を行わないこと。またこれらの予算計上
  を行わないこと


平成21年2月2日
大田市長 竹腰 創一 殿


宅野の自然と生活環境を守る会 代表 山上光俊


*****************************

この抗議について、

大田市長名ではなく、衛生処理場からの回答がありました。

********

1.宅野地区住民の皆様からいただいた、新不燃物処分場建設に関して
  の請願署名により、住民の皆さんの要望にお答えするため、説明会は
  予定どおり開催してまいります。
2.測量調査等の予算計上は現在、査定中です。

********


「木で鼻をくくる」とはまさにこういった時に使う言葉でしょうか。

何が何でも宅野にゴミ処分場を作るのだ、という決意がはっきりと見えて
くる回答です。

市長も含め、市職員というものは、市民のために働くことで、市民の税金
から給料をもらっているのではないのか。
住民を無視して自分たちだけで作った計画を、住民を無視して一方的に
進めようとする市とは、いったい何者なのか。

「開いた口がふさがらない」というのは、
確かこんな時に使う言葉だったかもしれない。