16世紀、博多の豪商・神屋寿禎が宅野の韓島沖から光る仙の山を発見。
ここから石見銀山のシルバーラッシュが始まるという。
この韓島は、地元の漁民が沖から戻るのにも良い目印となる島。
韓島神社の祭神・須佐之男命は朝鮮との往来時にいつもこの韓島で休息したとされ、
古くから航海の守護神として大切にされてきた島でもあります。
石見銀山が世界から注目される宝の山となった頃、外国船の到来も多くありました。
銀製錬の灰吹き法をもたらしたのも朝鮮の技術者。
古文書には宅野に流れ着いた外国人との交流が記されています。
そんな韓島の目と鼻の先に、
大田市は巨大なゴミ処分場を建設しようとしています。
竹腰市長は「韓島からは、見えないだろう。」と平気な顔で言われる。
この韓島を含めた宅野の海からの景観は、
歴史的にも、もっともっと大切にするべきではないのでしょうか。
「自然との共生」「環境への配慮」を謳って世界遺産への登録を果たした大田市。
もしここにゴミ処理場を建設するなら、
神屋寿禎が銀山を発見したその韓島沖から、
今度は不燃物処理場の無粋な大屋根が目立つはずです。
世界遺産の足元で、
大田市は言葉とはうらはらな行為を平気でやってのけようとしています。
こんなことを平気でやろうとする大田市に
いったい世界遺産を誇る資格などあるのでしょうか。
■須恵器や土師器など、猛鬼遺跡からの出土品(詳細はこちら)
ゴミ処理場の建設を予定している海岸べりの場所は、
古くから「ジンエモン」と呼ばれ、
神様を迎える神聖な場所としてあがめられていたところです。
そして「猛鬼遺跡」として須恵器などが出土されたりする由緒ある場所でもあります。
そんな場所に、今後30年間も不燃物を埋め立てるゴミ処分場が計画されています。
竹腰市政のむちゃくちゃなやり方に、
地元住民だけでなく、
大田市全域から、そして日本各地からも非難の声があがっています。
大田市は3月15日に、再度建設計画の全体説明会を開催するつもりです。
先日、3月7日に開催された宅野の自治会長会には、
竹腰市長が、住民をさしおいてお忍びで挨拶に来られたようです。
重ね重ね、住民を無視した姿勢がまったく変わらない竹腰市長。
3月15日の説明会では、初めての出席が予定されているようです。
今さら市長は、どんな顔で宅野住民の前に現れようというのでしょうか。