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2009年5月20日

竹腰創一大田市長への申入れ

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建設予定地とされる地権者には、これまで市からは個別の説明がまったくありません
でした。

土地を提供する地権者にひと言の断りもないまま、一方的に建設に向けての予算が
可決され、計画が決まってから地権者に土地の売り渡しを強要するという進め方は、
どう考えても一般常識からはずれた行為であり、住民を無視した行政の暴力と呼ば
ざるをえません。

また、候補地選定の際に「宅野が最有力候補である」とされた大きな理由が総事業
費約26億円で最も安価であるという財政面での数字であったにもかかわらず、臨時
議会で最終的に可決された数字は37億円と桁違いに増額されていました。

これではそもそも「宅野が最有力候補である」理由がなくなるにもかかわらず、当初
の計画を強引に押し通す大田市への不信感は拭い去ることができません。
また、その増額の理由も、部材の単価アップである、というようないい加減なことで誤
魔化そうとする、そんなことが世の中に通用するものでしょうか。

地権者の方々も、宅野のためなら、住民のためなら、という気持ちはありました。
戦後の食糧危機の折には、多くの宅野の住民がこの地の耕作物で飢えをしのいだ
という記憶や歴史が残っています。
そうした先祖代々の思いがつまった土地を、
大田市は有無を言わさず奪い取ろうとしているのです。

地権者が同意せざるをえない状況にまで無理やり持ち込み、
その圧力で強引に用地提供を促す、そうしたひどいやり方をしました。
今日も竹腰創一大田市長と会談した折に、
「きちんと手続きを踏んできました。どこがおかしいのですか」と真顔で言われました。
それが、竹腰創一大田市行政の姿勢なのです。


今後、市職員や市の委託した業者は、
用地買収のために、手段を選ばずに地権者を追い立ててくることでしょう。
地権者も高齢であり、その家族もこの問題による精神的苦痛で、
既に体調を崩される方もでてきています。
個人の力はそんな強圧にはとても耐えられません。

だから、立場の弱い地権者個人に、これ以上横暴なことはしないでほしいと、
竹腰創一大田市長ならびに、冨田正治市民生活部部長、楫智男建設部部長に対して、
下記の申入れをしました。


<申入れ事項>

1 「新不燃物処分場整備事業」に係る「測量調査・地質調査・生活環境影響評価調
  査」等において、市職員または市が委託した業者等が地権者に無断で私有地に
  立ち入らないこと。

2 「新不燃物処分場整備事業」に関する用件で、市職員、市議または市の委託した
  業者等が各地権者やその親類縁者に、いかなる連絡手段においても協力を依頼
  したり、家宅訪問したりしないこと。


なお、上記申入れにかかわらず、これを無視するような行為により、各地権者やその
親類縁者が、物理的、精神的苦痛をこうむった場合、法的な対抗手段をとることを警
告いたします。


~~~~~~~~~~~~~~***~~~~~~~~~~~~~~


この申入れ事項に対する「受諾書」に、署名・押印をいただけるよう、市長ならびに同
席部長に求めました。
その場では署名・押印をいただけなかったので、明日(21日)受け取ることにしました。
 
 
 
 
 
以下、今日の顛末です。

「20日の午後1時に市長室で」ということで、地権者と守る会のメンバーが
市長に申入れに行くことは、前日に秘書を通してアポを取っていました。

市長室に着くと、大田の記者クラブ6社と山陰中央テレビのカメラが待機し
ておられました。

約束の時間になると、秘書が出てきて、「報道関係の方は入室しないでく
ださい」とのこと。
そんな馬鹿な話はない、ということで、私たちもマスコミの方々も憤慨して、
押し問答が10分ばかり続きました。

その後、やむなく「許可します」ということで入室。
「当たり前だ!」という記者たちの声。

市長室に入室すると、今日は地権者の方だけに会うつもりで、守る会とは
話すつもりはない、と市長が切り出す始末。
こちらは、地権者と守る会のメンバーが出向くことは、アポを取るときにき
ちんと伝えているのに、「そんなことは聞いていない」と頑張る市長。

「じゃ、何故守る会が同席してはいけないのか」と聞くと、「守る会とは話す
ことはない」と。
それが市長の言う言葉かと耳を疑う。

その後、地権者の方が「申入書」を読んで、市長に手渡しますが、写真にあ
るとおり、その間、地権者は立っているのに、市長以下、部長もみな肘掛イ
スにふんどりかえったままで、苦虫をつぶしたような面持ち。

その後、地権者の方とのやりとりもありましたが、市側は、一貫して「手続き
を踏んでやってきており、自治会町会の同意書ももらっているので、地権者
の方にもご協力いただきたい」という形式的な発言ばかり。

「住民の同意は得られていません。こうして地権者も反対しています。」
と何度繰り返しても、市長以下、まるで聞く耳を持ちません。
 
 
 
 
今日、上記の申入れをしましたので、今後、大田市または市が委託した業者
や知人を装った第三者が、この件で地権者個人やその家族、また親類縁者
に、不当な圧力をかけてきた場合には、直ちに公然とした証拠となるような連
絡・監視体制を敷き、地権者に精神的負担がかかることのないよう、注意深く
見守っていきたいと思います。