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2011年2月28日

「新処分場建設計画に関する要望および公開質問状」 その3

要望と公開質問状の内容について、その2に引き続き説明します。

★「記5.」で述べた「計画地への不法投棄の可能性」について。

「生活環境影響調査」は一般縦覧に供された報告書以外に、別冊で地質
調査に関する報告書、そして「その他参考資料」というものがありました。

情報公開条例に基づき、申請をして取り寄せたこれらの文書の中に、住民
の安全性に係わる重要な調査結果が記載されていたことがわかりました。
しかし、大田市はその事実を市民にはいっさい公表せず、ただ「安心・安全」
と虚偽報告ともいえる説明に終始していました。


下記の図でもわかるように、計画地の水質調査では環境基準値をはるかに
超える高濃度のダイオキシン類が検出されていました。


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ダイオキシン類の水質環境基準が「1pg-TEQ/L以下」ですから、最大約7倍
ものダイオキシン類が検出されたことになります。

また、土壌からもヒ素や鉛が検出されています。


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土壌溶出環境基準では、ヒ素が「0.01mg以下」、鉛も同様に「0.01mg以下」
ですから、ヒ素は1.1~1.2倍、鉛は2.5~2.8倍の値が検出されています。

そして、地下水のph値が極めて強い酸性を示しています。


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また、周辺井戸の重金属汚染も深刻です。
下図のように、鉄及びその化合物が環境基準値の1.8倍、アルミニウム及び
その化合物が9倍もの高い数値を示しています。


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つまり、計画地は既に高度の汚染地帯になっていることがわかりました。
これらは自然値ではありえない数値ですので、総合すると不法投棄による汚
染の可能性が高いのです。


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大田市は、生活環境調査からこういう重大な事実を把握しておきながら、
なぜ市民に公表しなかったのでしょうか。

住民の健康被害をさしおいても、こうした汚染地帯であることを知りながら、
なおも計画を強行に推進しようとするのは、いったいどういうことでしょうか。


大田市と島根県は、すぐにでも計画地の不法投棄の確認調査をするべき
です。そして、不法投棄が確認されたなら、廃棄物の撤去、除染をしなけれ
ばいけません。当然、調査結果は市民に公表されなければなりません。

もちろん、新処分場の建設計画は中止です。


今回の公開質問状で述べたことは、すべて大田市の一連の調査報告書に
記載されている事実であり、委託業者から調査報告を受ける中で、大田市が
当然知り得た情報です。

大田市の危機管理意識の欠如は、先般の「断水事件」への対応でも明らか
になりましたが、今回のように市民の安全性に係わるこうした事実を、知って
おきながらそれを公表せず、しかも為すべき対応を怠るのであれば、官吏と
しての不作為責任が問われるところです。

2011年2月27日

「新処分場建設計画に関する要望および公開質問状」 その2

要望と公開質問状の内容について、少し詳しく説明します。

★まず、「記1.」で述べた「生活環境影響調査」に不備があるという点について。

「生活環境影響調査」報告書が、平成22年10月付になっていますが、大田市が、
「埋め立てピット施設の配置変更」の住民説明を行ったのは、そのわずか1ヶ月
前の2010年9月です。
つまり、一般縦覧に供された「生活環境影響調査」は、変更以前の施設配
置に基づいたものであり、配置変更を行うのであれば、この調査結果はほと
んど意味がないということになります。

ちなみに、この「生活環境影響調査」の元になる地質調査の報告は、平成21年
12月付となっています。
次の図で、この時に行われた地質調査の範囲と、当初の埋め立てピットの位置、
そして配置変更後の位置がわかります。

henko.jpg


当初の位置が奥に長い配置なので、地質調査の縦横のガイドラインも奥に長く
とってあります。また、赤丸がボーリング調査位置ですが、計8本のボーリングが
行われています。

このボーリング位置で水質調査が行われており、これが後の汚染を検知する観
測井戸を兼ねているのだとすれば、稼動後に万一事故が起きてもわからないと
いうことになります。

★次に、「記2.」で述べた計画地の地盤・地質調査について。

上図からもわかるように、ほとんどのボーリング位置は古いガイドライン内にあり、
配置変更後の施設に直接関係するのは、BV No.8 のわずか1本のみです。

計画地は軟弱地盤であるとの住民の指摘に対し、大田市は「N値50以上の固い
基礎地盤の上に埋め立てピットを据えるため、安全である」と主張してきました。
しかし実際には、N値50以上というのが決して固い地盤ではないことが、
この調査結果には記載されていました。


BVNO8.jpg


このカラーの写真が、ボーリングで採った土のサンプルです。サイドに0~9、1~10
とあるのが深度です。そして左のグラフがN値の推移。
上部に深度は8mとあります。つまり、8mでN値が50以上となったので、そこで堀るの
を止めたということです。
下部の地盤状況の表の上から4段目のところ、地盤名が「凝灰岩・風化岩」、記号が
DM2、層厚が2.7mで、深度が5.3~8mの層のところ、N値が50以上となっています。

この層が、大田市が固い基礎地盤といっているところですが、土質・岩質等の説明に
は、「5.3mより泥質凝灰岩の軟岩質となる。コアは礫~岩片状を呈しハンマー打撃
で容易に砕ける
。・・・」とあります。決して固い地盤なんかではありません。

下記が施設の断面計画図です。
確かに「DM2:風化岩層」の上に据えられているのが確認できます。
中央部やや右に、棒のように立っているのが、BV No.8 のボーリングです。コンクリー
トピットのようやく下部に達するぐらいしか掘られていないのが分かります。

そして、そのコンクリートピットの右角の赤い破線のマークですが、記述があいまいに
なっています。というのも、このあたりは元の地質調査の範囲から外れているからであ
ろうと思われます。

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つまり、これを見ただけでも急峻な斜面の軟弱な表土の上に建設する計画となって
おり、地下水の作用・地盤の沈下・滑動などによる施設の破壊の可能性が否
定できない、ということになります。

何よりも信じられないのは、大田市が調査の結果知り得たこういう情報を、
住民にはいっさい知らせず、「安心だ。安全だ」と言い続けてきたことです。

こんな状況で、住民の安全性を無視して強行に計画を進め、予定通り実施設計、着
工に踏み切るとしたら、まったく言語道断としかいいようがありません。

★「記3.」で述べた既存三処分場の水質検査結果について。

大田市に、既存の三つの処分場(大田、仁摩、温泉津)に関してこれまで発生した事
故がありますかと聞いたところ、安全に維持管理されており、事故はありません、との
回答でした。

念のために、既存の三つの処分場(大田、仁摩、温泉津)の水質検査の結果データを
調べてみると、たいへんなことがわかりました。

温泉津の処分場で平成13年度に排水基準を上回るダイオキシン類を検出

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大田処分場でも、平成15年度に地下水水質基準の2倍を超えるダイオキシ
ン類
が検出されている。

ooda_die.jpg


さらに、県央保健所の立ち入り検査報告によると、仁摩処分場では、入手記録の
平成17年以降、毎年、地下水環境基準を超えるヒ素の検出が報告さ
れている。
温泉津処分場においても、平成18年には、ヒ素および鉛が地下水環境基準
を超える値を示しており、引き続き平成20年、平成22年にも基準
値を上回るヒ素が検出されている

これは疑いようもなく処分場の事故であり、環境基準値を超える有害
物質流出の事故を市民に公表することもせず、これでは適正な維持管理がなされ
ているとはいいがたい。

特に、三施設とも海の直近に配置されているため、海洋汚染による近辺の魚介
類への影響や、地下水等の汚染の進行が非常に危惧される


 

★「記4.」では、これらの厳正な調査ならびに市民への結果の報告を要望した。

   1.設計変更前に作成された環境調査書は、ボーリング位置、観測井の位置等、
     設計変更後の計画の妥当性を調査する内容になっておらず、無効である。
      よって、再度、設計変更後の計画地を基準にした環境影響調査を行い、そ
     の調査結果をすべて公表することで、施設の構造上の問題ならびに、想定さ
     れる危険性を、あらためて住民に説明をすること。
   2.平成21年12月に報告された地質調査において、計画地の基礎地盤が非常に
     脆い地盤であることが記載されているが、この調査報告書も住民には公表さ
     れておらず、計画を進めるにあたって、こうした想定される危険性について
     の説明が行われていないことは、手続き上の大きな瑕疵である。
      よって、再度、設計変更後の計画地を基準にした地質調査を行い、その調
     査結果をすべて公表するとともに、想定される危険性を、あらためて住民に
     説明すること。
   3.既存の最終処分場三施設に関して、各施設に実際に事故があったにもかかわ
     らず、その事実を隠蔽するような体質では、最終処分場のような危険な施設
     の維持管理に対してまったく信頼がおけない。
      よって、既存の三施設の過去に発生した事故の内容と原因、また、遮水工
     が正常に機能しているかどうか等の現況施設の状況を詳しく調査するととも
     に、有害物質の流出による、海洋汚染を含めた処分場近辺の汚染進行の状
     況を詳しく調査し、これに関しては、その調査結果と今後の対策を、全ての
     大田市民に説明すること。


この続きは、その3で説明しています。

「新処分場建設計画に関する要望および公開質問状」 その1

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2011年2月25日、竹腰創一大田市長に手渡した要望と公開質問状は
以下のとおりです。

===============================

2011年2月25日
大田市長 竹腰創一 様

新処分場建設計画に関する要望および公開質問状


 平成21年1月20日に提出した501人の請願署名には、地元住民への説明
がないままに宅野が新処分場の候補地となったことについて、「住民への充
分な説明の期間と機会を設けること」「住民と全地権者の完全な同意が得ら
れるまでこの計画を進めないこと」の2点が記されていました。

 しかし、大田市は根拠のない「安心・安全」を強調することに終始し、また反
対する地権者の土地を避けた設計変更をするなど、地元住民の不安の声を
無視したまま、強行に計画を進めてきました。

 平成23年度から新処分場の着工が計画されていますが、下記理由により、
地元住民の安全性がまったく担保されないため、宅野の新処分場建設計画
はいったん中止し、まず地元住民ならびにすべての大田市民に対して、公正
な事実に基づく説明、ならびに行政として為すべき調査を早急に行うことを要
望します。


また、下記の件に関して、市長としての見解を2週間以内に文書で回答いた
だきますようお願いします。


    記

1 平成22年10月の「大田市新不燃物処分場建設に係る生活環境影響調査」(以下、
  環境調査書)は、施設の設計変更以前(平成21年12月)に報告された地質調査を
  もとに作成されており、設計変更前の施設配置を基準とした調査でしかない。
   このため、地質調査のボーリング位置がまったく適切でない。同様に、水質調査
  ならびに観測井の位置も適切でない。これは環境調査書として不備があるといえる。
  このまま再調査をせずに、実施設計や着工に踏み切るようでは、まったく安全性が
  担保されない。

2 上記、環境調査書の「1-8 処分場断面図計画(案)」により、施設はN値50以上の
  基礎地盤の上に設置するため安全であると大田市は説明しているが、計画地は
  多層の地下水脈が走り、地滑りの多発する脆い地質である(詳説は添付の「大田
  市が大田市仁摩町宅野地内に建設を予定している一般廃棄物最終処分場の地
  盤・地質に関する意見」)。このことから、計画地を安全とする説明には根拠がない
  といえる。

3 既存の最終処分場三施設の水質調査データを精査したところ、温泉津の処分場
  で平成13年度に排水基準を上回るダイオキシン類が検出されている。大田処分
  場でも平成15年度に地下水水質基準の2倍を超えるダイオキシン類が検出され
  ている。
  また、県央保健所の立ち入り検査報告によると、仁摩処分場では、記録のある平
  成17年以降、毎年、地下水環境基準を超えるヒ素の検出が報告されている。温泉
  津処分場においても、平成18年には、ヒ素および鉛が地下水環境基準を超える値
  を示しており、引き続き平成20年、平成22年にも基準値を上回るヒ素が検出され
  ている。
   大田市は、市民からの質問に「これまで既存施設は安全に維持管理されており、
  事故はなかった」と回答しているが、実際にはこのような事故が発生している。
   平成22年には、全施設に専任の廃棄物処理施設技術管理者を置くように指導さ
  れているが、環境基準値を超える有害物質流出の事故を市民に公表することもなく、
  これまでにも何ら対策が取られていない。このような管理状態では、既存施設近辺
  の魚介類への影響や地下水等の汚染の進行が非常に危惧される。
4 上記により、住民および全ての大田市民に対し、以下の説明の機会を設けることを
  強く要望する。
   1.設計変更前に作成された環境調査書は、ボーリング位置、観測井の位置等、
     設計変更後の計画の妥当性を調査する内容になっておらず、無効である。
      よって、再度、設計変更後の計画地を基準にした環境影響調査を行い、そ
     の調査結果をすべて公表することで、施設の構造上の問題ならびに、想定さ
     れる危険性を、あらためて住民に説明をすること。
   2.平成21年12月に報告された地質調査において、計画地の基礎地盤が非常に
     脆い地盤であることが記載されているが、この調査報告書も住民には公表さ
     れておらず、計画を進めるにあたって、こうした想定される危険性について
     の説明が行われていないことは、手続き上の大きな瑕疵である。
      よって、再度、設計変更後の計画地を基準にした地質調査を行い、その調
     査結果をすべて公表するとともに、想定される危険性を、あらためて住民に
     説明すること。
   3.既存の最終処分場三施設に関して、各施設に実際に事故があったにもかか
     わらず、その事実を隠蔽するような体質では、最終処分場のような危険な施
     設の維持管理に対してまったく信頼がおけない。
     よって、既存の三施設の過去に発生した事故の内容と原因、また、遮水工が
     正常に機能しているかどうか等の現況施設の状況を詳しく調査するとともに、
     有害物質の流出による、海洋汚染を含めた処分場近辺の汚染進行の状況を
     詳しく調査し、これに関しては、その調査結果と今後の対策を、全ての大田市
     民に説明すること。

5 環境調査書「その他参考資料」のデータから、計画地には廃棄物の不法投棄の可
  能性がうかがわれる(詳説は添付の「新不燃物処分場整備事業に係る環境影響
  評価現地調査結果報告書(平成22年12月)に記載された汚染問題について」)。
  これに関して、大田市は、何よりも環境基準値を超える有害物質が検出された事実
  を市民に公表するとともに、計画を中止して早急に現地の確認調査を行い、不法投
  棄であれば廃棄物の撤去と除染を行うよう強く求める。


宅野の自然と生活環境を守る会


===============================


上記内容について、その2その3で図版を参照しながら解説します。

2011年2月26日

基準超すダイオキシン (H23.02.25 中国新聞)

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平成23年2月25日 中国新聞 
基準超すダイオキシン

付近の河川
最大6.9倍
反対派、市長に質問状


大田市が仁摩町宅野で新年度着工予定の不燃物処分場をめぐり、
予定地付近の河川で環境基準の最大6.9倍のダイオキシンが検出
されたことが市の環境影響評価の報告書で分かった。建設反対の
住民団体は25日、調査と説明を求める公開質問状を竹腰創一市
長に手渡した。

報告書によると、2009年10月と10年7月に計4カ所の小河川での
調査で、ダイオキシンが1リットル当たり1ピコグラム以下とする国
の水質基準に対し、6.9~0.95ピコグラムを検出。09年10月の調査
では、2カ所の土壌中で鉛やヒ素が基準の2.8~1.1倍だった。

市が「農薬の影響ではないか」とみる一方、住民団体「宅野の自然
と生活環境を守る会」は、「予定地で以前相次いだ家電製品などの
不法投棄も汚染の一因では」と推測する。

同会は「環境が元から汚染されていては、処分場で事故があって
も汚染源を特定できない。建設場所として不適」と指摘。市に計画
中断と不法投棄の有無の調査、市民への事実の公表を求めた。

同会は専門家の見解を基に、市が固い岩盤と主張する予定地の
基礎地盤のボーリング断面に亀裂や風化が見られる▽設計変更
後の予定地内で1カ所しかボーリング結果が出ていない---などの
点も指摘している。

計画の中止など求め 市長に提出 (H23.02.25 山陰中央新報)

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平成23年2月25日 山陰中央新報
反対団体が公開質問状
大田の処分場
市長に提出
計画の中止など求め


大田市が同市仁摩町の宅野地区に予定している市新不燃物処分場
建設計画に反対する住民団体「宅野の自然と生活環境を守る会」
(山上光俊代表)が25日、竹腰創一市長に、計画の中止と、現在稼動
している同市内の不燃物処分施設3カ所の環境調査などを求める公
開質問状を提出した。同日から2週間以内に回答を求めるとしている。

公開質問状は、同市が2010年に処分場の建設候補地や周辺地を調
査した「生活環境影響調査」などのデータを基に同会が作成。データ
は市の公開条例に基づき入手し、独自に分析したという。

処分場建設候補地については、09年の地質調査報告で基礎地盤が
もろいとの記載があることや、10年の調査でのボーリング調査などの
位置が適切でないなどと指摘し、再調査と市民説明を要求。
既存の3施設については、施設内や周辺での水質調査で、過去に水
質汚濁防止法の環境基準を超えるダイオキシンやヒ素などの検出報
告があるとし、各施設の環境調査実施と市民説明を求めた。

この日、同会の西尾功事務局長らメンバー5人が市役所を訪れ、竹腰
市長に公開質問状を手渡した。竹腰市長は「しっかり読み、回答させ
てもらいたい」と話し、ダイオキシンなどの検出について同市市民生活
部の担当者は「資料内容を読み、調査したい」とした。

同会は同日、市議会に同計画の再審議を求める陳情書を提出。西尾
事務局長は「市民の安全にかかわる問題。まず計画を中止し汚染な
どを調査して市民に説明すべきだ」とした。

新処分場は老朽化した3施設の代替施設としてことし7月に着工する
予定で、13年10月の稼働を目指す。総事業費は約37億円を見込ん
でいる。

ごみ処分場「情報提供を」 (H23.02.25 読売新聞)

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平成23年2月25日 読売新聞
ごみ処分場「情報提供を」
大田、市民ら要望


大田市仁摩町宅野に建設予定の不燃性ごみ処分場に反対する
住民グループ「宅野の自然と生活環境を守る会」(山上光俊代表)
が25日、計画中止などを求める要望書と公開質問状を同市の
竹腰創一市長に提出した。

同会の西尾功事務局長と地権者ら5人が市役所を訪れた。西尾
事務局長は、市の調査した地質、環境報告書などから建設予定
地の地盤がもろいことや、既存の3処分場(大田、仁摩、温泉津)
の排水と建設予定地の地下水から基準値を超えるダイオキシン
類が検出されていることを主張し、「市民への情報提供が不十分。
早急に調査して、結果を文書で報告してほしい」と、2週間以内で
の回答を求めた。

5人は「計画に賛成、反対という問題ではない。市民の安全を考え
て」と口をそろえたが、竹腰市長は「(要望と質問状を)しっかり読
ませていただき、回答する」とだけ述べた。

着工反対住民らが市長に公開質問状 (H23.02.25 毎日新聞)

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平成23年2月25日 毎日新聞
着工反対住民らが市長に公開質問状

大田・不燃物処分場


大田市が同市仁摩町宅野に建設予定の新不燃物処分場の造成工事
費などを新年度当初予算案に盛り込み、新年度着工へ動き出したの
を受け、計画に反対する地権者・住民で作る「宅野の自然と生活環境
を守る会」(山上光俊代表)は25日、市に計画中止と安全性に関する
住民説明を求める公開質問状を竹腰創一市長に提出した。

公開質問状は、同会が専門家の協力を得て独自調査した結果の資料
に基づいて作成。市の環境調査書が、設計変更前の施設配置を基準
とした地質調査にしか基づいていない▽予定地の地下水脈や地滑り
地形・地質を考慮していない▽大田、仁摩、温泉津3カ所の不燃物処
分場でも安全管理がされておらず、00年以降数回も環境基準値を超え
る有害物質が地下水から検出されている-----として、これらの点につい
て、危険性を市民に説明するとともに、計画の中止を求めている。

不燃物処分場計画で公開質問状 (H23.02.25 朝日新聞)

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平成23年2月25日 朝日新聞
不燃物処分場計画で公開質問状

大田市仁摩町宅野に計画される不燃物処分場に反対する住民
グループ「宅野の自然と生活環境を守る会」が25日、計画中止
や再調査などを求める公開質問状を市に出した。情報公開制度
で入手した市の調査報告を専門家と調べたところ、地滑りの危険
性が高い予定地なのに地質調査などに不備がある▽有害物質
が出たことから、予定地での不法投棄の疑いがあることなどが分
かったという。

 一方、自治会長会など建設賛成の住民らが「新不燃物処理場
建設対策協議会」をつくった。会長らが23日、工事や安全対策に
ついて話し合うことを市に申し入れた。

2011年2月10日

遮水シート 管理に不備 (H23.02.10 中国新聞)

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平成23年2月10日 中国新聞
遮水シート 管理に不備
大田市の最終処分場

市民団体調査
県の指導に対応せず


大田市の大田、仁摩、温泉津の3カ所の一般廃棄物最終処分場で、
県央保健所が市に対し再三、廃棄物処理法に違反し遮水シートを
日光にさらすなどの管理の不備があるとして改善を指導していたこ
とが9日、市民団体の調べで分かった。
放流水や地下水のダイオキシン濃度が環境基準を超えた例がある
ことも判明した。

「宅野の自然と生活環境を守る会」が入手した市の観測データでは、ダイオ
キシン濃度が大田処分場の地下水で2000年2月に環境基準の3.9倍、03
年1月に同2倍。温泉津処分場の放流水も01年7月に同1.1倍だった。
市は「処分場の影響と考えるが、その後は基準内にある」として対策は講じて
いない。

守る会が分析を依頼した元長野大講師の関口鉄夫さん(環境科学)は「3処分
場とも遮水工が破れている可能性が高い」とみる。

また、県央保健所は大田、仁摩両処分場への立ち入り検査で、日射による劣
化を防ぐため遮水シートを不織布などで覆う処置を法律通り実施していない違
反を06~08年に5回にわたり指摘。市は認識不足を認めている。

これらを受けて同保健所は昨年12月、仁摩と温泉津の処分場に専任の技術
管理者を配置するよう市に促したが、実施していない。

守る会は8日夜、関口さんを招いて勉強会を開催。市が7月着工を目指す仁摩
町宅野の新不燃物処理場について、関口さんは「厚さ1メートル以上のコンクリ
ートも水や有害物質は通す。海が迫る場所に建てるべきではない」と計画の再
考を促した。

有害物、海に流出も (H23.02.10 毎日新聞)

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平成23年2月10日 毎日新聞
「有害物、海に流出も」
大田に予定の不燃物処理場
専門家、危険性を指摘


大田市が同市仁摩町宅野地区に建設を予定している新不燃物処分場
について、元長野大学講師(環境科学)で、元長野県廃棄物処理施設
検討委員の関口鉄夫さんによる講演会が8日夜、同地区で開催された。
関口さんは予定地の地形図などを示しながら「汚染物質の海への流出
が容易な地形。ここに処分場を作るべきでない」と、専門家の立場から
主張した。

建設計画に反対する住民でつくる「宅野の自然と生活環境を守る会」(山
上光俊代表)の主催。関口さんは、現地で撮影した写真と地形図をスク
リーンに示しながら「木々の豊かな林で沢の地形になっており、地下水も
腐葉土も豊富とみられ、海に豊かな養分を流す機能を果たしている」と
分析。

一方、等高線が各所で断絶していることから、過去に崩落したか、これか
ら地滑りの可能性が高いとし「地震や大雨で蓄積した廃棄物から有害物
質が地下水とともに容易に海に流出し、近海魚を主とする漁業に重大な
影響を与える」と、危険性を指摘した。

市の計画の進め方については「賛否両論の根拠となるデータを専門家に
公開し、市民に判断の機会を与えるべきだ」と批判した。

月内に中止求める要望書 (H23.02.10 山陰中央新報)

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平成23年2月10日 山陰中央新報
月内に中止求める要望書
大田・処分場計画反対団体
市と議会に提出へ
稼働施設の環境調査も


大田市が同市仁摩町の宅野地区に予定している市新不燃物処分場
建設計画に反対する住民団体「宅野の自然と生活環境を守る会」が
8日夜、同地区で集会を開いた。同会の山上光俊代表(63)は、市や
市議会に対し、2月中に、同計画の中止と、現施設の環境調査などを
求める要望書を提出する考えを示した。

同計画は使用限界が近づいている現行の大田、仁摩、温泉津の3カ
所の不燃物処分場に替わる施設として、市が2013年10月の稼働を
目標に事業を推進。予定総事業費は約37億円を見込む。同会は建
設反対を訴え、これまでに市や市議会に陳情書や公開質問状を出し
ている。

集会には市民約25人が参加。山上代表は「安全に不安を感じる処分
場建設計画を進めるには問題がある」としたうえで、市と市議会へ同
計画の中止と、稼働中の3施設の環境調査などを求める要望書を今
月中に提出する考えを示した。

集会では、信州大学などの元非常勤講師で、長野県や東京都の自治
体が設けている環境関連の専門委員会で委員を務める関口鉄夫さん
(60)=長野県中野市在住が講演。

同地区の地形について「市側はもっと調査し、調査内容を公表し市民
に説明するべきだ」とした。

大田ごみ処分場 中止要望提出へ (H23.02.10 読売新聞)

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平成23年2月10日 読売新聞
大田ごみ処分場 中止要望提出へ
反対グループ集会


大田市が仁摩町宅野に不燃性ごみ処分場の建設を計画している
問題で、建設に反対しているグループ「宅野の自然と生活環境を
守る会」(山上光俊代表)が8日夜、同市仁摩町の向西寺で集会を
開き、改めて建設計画の中止を求め、今月中に市に要望書を提出
することを決めた。

講師に招かれた元長野大学講師の関口鉄夫(60)が、市の計画案
に対し、安全上の問題点や住民への情報提供の少なさを指摘。
「処分場を造る前に、なぜごみを減らす努力をしないのか。施設が
できると有害物質が残り、いつか始末に困るときが来る」と話した。

参加した住民からは「どういう経緯で宅野に決まったのか」などと疑
問の声が上がった。

遅い対応 いら立つ市民 (H23.02.10 山陰中央新報)

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平成23年2月10日 山陰中央新報
遅い対応 いら立つ市民
大田・漏水で5000世帯断水

復旧に追われ広報後回し
問われる市の危機管理


1日に大田市内で発生した送水管の漏水事故による大規模な断水。
市内の大田、川合、長久、久利、大森の5町で最大約5千世帯に影響
があり、断水解消に丸2日間を要した。市民からは市の情報提供や対
応の遅さにいら立つ声が聞かれ、市の危機管理体制の問題点が浮き
彫りになった。

大田・漏水で5000世帯断水

「あまりにも突然で、急ぎ、風呂に水を張り、飲料水確保に大慌てだっ
た」
同市大田町の40代主婦は1日昼すぎ、市のケーブルテレビ(CATV)
の音声告知放送で、漏水発生と午後4時ごろからの断水開始を知り、
準備に追われた。

「余裕はあまりなかった。自分は専業主婦なので、すぐ取り組めたが、
仕事もある人はもっと大変だったはず」
市上下水道部によると、通報を受け、同部職員が事故現場に到着した
のは1日午前7時すぎ。同部は午前10時、復旧工事のため、浄水場か
ら配水池への送水を停止。配水池は午後4時すぎに底をつき、断水が
始まった。市が断水の第一報を報じたのは現場確認から5時間後、送
水停止から2時間後の同日正午だった。

同部は送水停止により、午後4時ごろに断水が始まることは予測でき
たとするが、復旧作業や給水所設置などに追われ、広報指示が後回し
になってしまったと説明。
胴部の杉原慎二部長は「正確な情報把握にこだわるあまり、断水の第
一報を出すタイミングが遅れた」と振り返り「もっと早く(情報を)提供して
いれば市民の混乱はもっと少なかった。結果的には後手後手になって
しまった」と悔やむ。

連絡は15時間後

さらに自体が悪化する。1日午後7時すぎの2度目の漏水事故が発生。
市始まって以来の大規模な断水となったが、2度目の漏水事故の連絡
が竹腰市長に届いたのは、発生から約15時間後の翌2日午前10時ご
ろ。1日夕、竹腰創一市長が通常通り退庁した後、庁内で緊急の連絡体
制は動かず、市の緊急時の情報伝達機能の問題点が露呈した。

上下水道部には事故発生後、CATVの音声告知放送や有線放送の未
加入世帯などからの電話が殺到。約500件の苦情や問い合わせがあっ
た。市民からの問い合わせや報道対応も、同部職員が復旧作業に追わ
れながら1日から徹夜で対応し、市長への連絡が遅れた。

「早い段階で復旧すると判断していた」
4日夕、急きょ開いた会見で、竹腰市長は対策本部を設置せず、全庁的
な対応を取らせなかった理由を説明した。

トラブルを教訓に

「今回の事故を教訓に危機管理体制を見直し適切な情報伝達に務める」
会見で竹腰市長は陳謝するとともに、事故調査検討委員会の設置と市の
危機管理体制を見直す考えを表明。市は2011年度の早い時期に事故調
査検討委を立ち上げる方針だ。

予想外の大規模な断水事故であぶり出された市の危機管理意識の低さ
と、部署間の連携など危機管理体制の問題点。ライフラインの重大なトラ
ブルを教訓に、あらためて、市民の安全・安心を支える行政の責任を肝に
銘じ、焦眉の急といえる危機管理体制の構築に本気で取り組んでほしい。
市の姿勢が問われる。


大田市の漏水事故

大田市大田町の県道地下に埋設してある三瓶浄水場からの送水管のバル
ブパッキン部分が破損、漏水していることが1日午前6時すぎの市民通報で
判明。2度目の漏水は送水を再開した同日午後7時、最初の発生現場から
南約2キロの同じ送水管で発生。2度にわたる漏水で、市内の上水道を利用
する約1万3千世帯のうち最大約5千世帯が断水し、完全復旧は2日午後11
時すぎだった。


新聞報道では、竹腰市長に連絡がついたのは翌日登庁してからということに
なっていますが、じゃぁ、何ですか。それまでは市長は誰からも「断水」の話なんか、
ひと言も聞かなかったということでしょうか。
市内の約3分の1の世帯が断水で慌てている最中に、市役所では、担当部署以外、
誰一人そのことを知らず、市長の耳にはその噂さえ入らなかったというのでしょうか。

ましてや、その日市長が平常どおり退庁して、家路に着いてからも、大田の竹腰邸
だけは断水がなかったとでもいうのでしょうか。家庭では断水の話などまったくされ
なかったのでしょうか

それは、「連絡がなかった」のではなく、市民からの抑えきれない苦情が出るまで、
これが大規模な事故だと判断できなかった、というだけのことじゃないですか。

この期に及んで、まだそういった責任逃れをしようとする市長の姿勢は、もうどうし
ようもないですね。あきれてものがいえません。

2011年2月 5日

大田市長、断水対応で陳謝 (H23.02.5 中国新聞)

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平成23年2月5日 中国新聞
「危機管理体制見直す」
大田市長、断水対応で陳謝

大田市の竹腰創一市長は4日、記者会見を開き、送水管破損による
1日夕からの5千世帯断水について「給水所に出向けない交通弱者
対策などを考えると上下水道部だけなく、全庁的に対応すべきだった。
危機管理体制を見直す」と陳謝した。

竹腰市長は、全庁的な対応を取らなかった理由を「早く復旧すると判
断した」と説明。完全復旧が2日深夜にずれ込む原因となった、1日
午後7時の2回目の送水管破損の情報が市長に届いたのは15時間
後だったとし、庁内の情報伝達のまずさも露呈した。

ケービルテレビ未加入世帯などは情報が届かず、苦情は約500件に
上ったという。

市は、大規模漏水も災害と同様に全庁的に対応するとマニュアルに明
記する方針。施工業者や第三者を交えた事故調査検討委を設ける考え
も示した。(馬場洋太)

2011年2月 4日

大田市民が本当に知っておかなくてはいけないこと。

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2月8日の関口先生のお話について

宅野地区に巨大な不燃物処分場を造ろうという計画が進んでいます。
しかし、それが本当に安心・安全な施設なのか、私たちは、処分場に詳しい
専門家の先生に調査してもらいました。

その結論として、「宅野の建設予定地は多くの水脈が走っており、地質学的
に非常にもろい地盤であり、事故が起きる可能性が高く、処分場の候補地に
するような場所ではない」とのことでした。
また、事前に行われた「生活環境影響調査」についても、ずい分いい加減な
内容であることがわかりました。

大田市が、宅野に処分場を造ることに決めた大きな理由は、「経済性、利便
性」だと説明しています。しかし、他地区に比べ安価とされた建設費は、当初
の26億円から結果的に37億円にふくらんでいます。そして、「絶対に安全・安
心な施設である」と繰り返していたことも、専門家の調査の結果、実際には事
故が起きる可能性の非常に高い施設であることがわかりました。

このまま新処分場の建設が行われると、住民にとって一番大切な「生活環境
の破壊や健康被害」が現実のものになる可能性が大きいのです。

2月8日にお話していただく先生は、日本全国で造られる処分場で、実際に起
こっている事故や健康被害について詳しく調査されている専門家です。処分
場が住民にとってどんなに危険な施設なのか、私たちが生活する海や地下水
や空気にどんな影響をおよぼすのか、具体的な事例でわかりやすく説明して
くれます。どんな質問にもいくらでも応じてくれます。

処分場は本当に危険な施設です。遮水シートは簡単に破れて、海や地下水が
汚染されます。細かな毒性物質は、フィルターを簡単に通り抜けて空気中に飛
散します。そうして、頭上から、土の中から、空気や水や食べた魚などから毒性
物質は体内に滞留します。それがいつまでも分解されることなく、濃縮されて人
の体を壊してしまうことを確信しました。

処分場から出る毒物は眼に見えないのです。臭いも色も、煙が出ないからといっ
ても、安心なことはひとつもありません。
そしてまた、これは宅野だけの問題ではないのです。

大田市がこれまで安全に運用していたと説明する、仁摩町、温泉津、そして大田
の処分場においても、過去に毒性物資が流れ出ていたという事実が、専門家の
調査により明確になってきました。

特に仁摩町、温泉津町の処分場からは、今も基準値を超えるヒ素や鉛が垂れ流さ
れています。にもかかわらず、専任の技術管理職員さえ置いていないのが大田市
の実態です。

例えば、こうした環境汚染により、がんや催奇形性、性ホルモンのかく乱に繋がっ
ていく恐れがあります。

 大田市の場合、これまで造られた三つの処分場も、そして宅野に新たに計画さ
れている処分場も、どれもが海辺に集中しています。これは、特に漁業に関して
の被害がまっ先に現れるということです。

 特に、宅野の計画地は海からの地層が隆起した地盤のために非常にもろく、ま
た水脈が走っているため、盛土も簡単に崩れるような場所です。こんな柔らかい
地盤の上に、長さ100mものコンクリートのプールを造るのですから、ちょっとした
地すべりでも、ひびや割れが起きてしまうのです。そうなるとコンクリートを覆う遮
水シートなどは簡単に破れてしまいます。

 処分場から漏れる毒性物質は海の水が汚染します。その結果、さざえやあわび
等の魚介類の巨大化や雌化、魚の奇形等が現れます。これは五十猛の海でも実
際に起こっていることです。小魚から大きな魚へと毒物は分解されることなく凝縮
され蓄積され、その魚を食べることで人間の体内に入り、やがて身体が蝕まれま
す。水俣病やイタイイタイ病は、もう決してよそ事ではないのです。

 石見ブランドの新鮮でおいしい魚や海産物を、子孫代々までこれからも安全に
食べることができるように、今真剣に考えておかないと、実際に大きな公害にな
ってしまった後では間に合わないのです。
海はつながっています。宅野だけの問題ではありません。

 現在ある、仁摩・温泉津・大田の処分場のずさんな管理実態のこと。37億円もの
税金を使って造られようとしている巨大な処分場により、大田の海がどのように汚
染されるのか。そして住民にどのような健康被害が現れるのか。

2月8日は、大田市民として知っておかなくちゃいけない「本当のこと」を、関口先生
がわかりやすく説明してくれます。とても温かい方です。

ぜひお越しのうえ、納得がいくまでお話をお聞きください。お越しをお待ちしています。


 
<講師>
  関口鉄夫(せきぐちてつお)
     長野県在住 60歳 信州大学卒(環境学科)
     大学などの元非常勤講師、長野県および滋賀県栗東町(現栗東市)、
     沖縄県平良市、山梨県明野村等の公的委員として活躍

<当日のお話>
1 新処分場の立地環境(地形・地質・地下水など)と施設の安全
  性の問題点(粉塵・アスベスト飛散、排水〈構造上排水は避け
  られない〉と水系汚染、施設の事故と地下水汚染の可能性)
2 新処分場の施設の構造と技術上の問題(有害物質の安定化、
  コンクリートの問題点、施設の構造上の問題点、施設の維持
  管理上の問題点など)
3 既存三施設の維持管理上の問題点

「新処分場は本当に安心・安全な施設か。
       ――― 事故?大田市の既存施設の実態」

 とき:2011年2月8日(火) 19:00から
 ばしょ:宅野・向西寺

 
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上記チラシのダウンロード(pdfファイル)はこちら
 

危機管理の意識 市に欠如

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平成23年2月4日 中国新聞
「晴耕雨読」
危機管理の意識 市に欠如


「うち(自宅)はセーフでした」
と悠然と家路に就く大田市の幹部に、あぜんとした。
市の3分の1,約5千世帯に影響した1日夕からの断水。
重大事態なのに、市役所一丸となって住民の不便や不安
を解消しようとする姿勢が見られなかった。

車を持たない世帯に水を届けたり、電話対応をしたりと、初
日は仕事がいくらでもあったはず。
だが、所管の上下水道部のほかは10人が応援しただけ。
竹腰創一市長をはじめ、多くの職員は通常通りに夕刻に退
庁した。

市長の下、各部課が連携する対策本部はできずじまい。あ
る町の幹部は「市を挙げて対応しないと、自衛隊や消防、給
水車を持つ近隣市町の応援も要請できないのに」と驚く。

広報もお粗末。普及率50%のケーブルテレビ、同30%程
度の有線放送、広報車などでの周知にとどまり、情報がな
い世帯からの電話が徹夜の上下水道部に殺到した。
報道向け発表は、一切なかった。

上下水道部は「民生児童委員や自治会などに周知しなかっ
たのは反省点」と話す。それ以上に、担当部局に任せきりに
した市の危機管理意識の低さこそが問題だ。(馬場洋太)


まさに、住民不在の大田市政の体質が見事に露見したニュ
ースです。市民病院の件もしかり。一時が万事。
大田市民は、こんな竹腰政権とは、もうきっぱりと縁を切る
べきではないのでしょうか。