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2011年3月14日

3・21関口さんの講演会

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昨年末、私たちは長野県に在住の関口鉄夫さんという方にめぐりあいました。
関口鉄夫さんは、全国のゴミ処分場問題で、その最前線に立って、住民の活
動を支援しておられる方です。

関口鉄夫さんの略歴は、以下のとおり。
現在 東京都町田市環境保全協議会アドバイザー、徳島県美馬市拝原最終
処分場検討委員会委員など。廃棄物処理施設をめぐる全国の裁判(埼玉県
所沢市、茨城県全隈、長野県伊那市、東京都日の出町など)で住民の側に立
って立証活動を続けている。1999年第八回若月賞を受賞。元大学講師。


関口さんと出会い、宅野に計画されているゴミ処分場の環境影響評価調査や
地質調査の結果報告書、その他関連する行政文書を大田市に情報公開申請
して取り寄せ、関口さんに分析していただいたところ、大田市の何ともずさんな
ゴミ行政の実態が浮かび上がってきました。


今回の講演では、日本全国のゴミ処分場で起きているさまざまな環境汚染の
問題、そしてまさに今、私たちの町で起ころうとしている問題について、専門家
の立場から、わかりやすく、そして楽しく説明していただきます。


日時:2011年3月21日(祝) 19:00から
場所:大田市仁摩町大国中市 山根千代さん宅

    ※9号線、仁摩サンドミュージアムの交差点を石見銀山方面に。
      煙突のある古い酒蔵跡(大連)を右に見て、そこを過ぎたら、
      すぐの道路沿い、左に退避道路があるところに入って駐車。
      素敵な古民家が会場の山根さん宅です。


島根の美しい自然、そして安心できる生活環境は、次の世代のために、今いる
私たちが、努力して引き継いでいかないといけないものです。
そのためには、まず「本当のことを知ること」がスタートです。

関口さんの講演には、いつも「目からウロコ」のことが盛りだくさん。
小さなお子さんを持つお母さんやお父さん、そしてこれからの大田市を担ってい
く若い人たちにも、ぜひ聞いていただきたい内容です。

お友だち、お知り合いで、声をかけあって参加していただくとうれしいです。

講演会の案内チラシは、こちら

2011年3月11日

大田市からの、えっ!これが回答?

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先日、大田市長宛に提出した「新処分場建設計画に関する要望と公開質問状」
への回答がありました。
期日ぎりぎりの今日夕方に、衛生処理場の職員2名が回答書を持参されました。

その内容を見てびっくり。

こちらの質問内容にまともに答えていないばかりか、相変わらず根拠のない安全
性を唱えているばかりです。


大田市からの回答書は、こちら
ちなみに、提出した公開質問状はこちら、です。

詳細は、質問状と回答をつきあわせていただければよくわかりますが、
回答の内容を簡単に要約すると以下のようなことです。


質問状1.「環境影響評価調査報告は、設計変更前の地質調査に基づくもので
        施設下にはボーリングが1本しかなく、調査内容に不備がある」
   回答:「施設下のボーリングは1本しかないが、安全性の確認もでき、
        必要かつ充分な調査内容である。」

質問状2.「地質調査報告書によれば、大田市がN値50以上の固い基盤と主張
        するような地盤は見つかっていない。」
   回答:「実施設計において安定性を確認する。」

質問状3.「既存の処分場三施設において、環境基準値を超える有害物質が検
        出される事故が発生している。その事実を公表することもなく、対策
        も取られていない。また、専任の技術管理者も配置されていない。」
   回答:「一時的に環境基準値を上回ったが、放流水は基準値以下。
        また、その後は基準値以下であり、事故の事実はない。専任
        の技術管理者は23年度中に配置する。」

質問状4.「住民及び市民に対して、以下の説明責任を求める
         1.新処分場に関する環境影響調査を再度行い、結果を公表する
           こと。
         2.新処分場に関する地質調査を再度行い、結果を公表すること。
         3.既存の三処分場の事故ならびに汚染進行の状況調査とその対
           策の検討を行い、結果を公表すること。」
   回答:「1.2.については、充分な調査結果をこれまでの地元説明会
       で説明している。
       3.については一時的にダイオキシンが検出されたが、その後
       の数値は安定している。事故と隠蔽の事実はない。」

質問状5.「計画地の環境基準値を超える汚染物質の検知に関して、不法投棄の
       可能性があり、すぐに確認調査を行い、適切な処置を講じるべきである。」
   回答:「生活環境影響調査における現地調査では不法投棄は確認さ
       れていない。」


 

計画地の地盤に関して、これまでの調査では固い地盤など全く見つかって
いないわけですから、安全性は担保されていません。にもかかわらず、「計
画を進めながら検討する」、という姿勢をあらわにしているわけです。

また、既存の処分場に関しても、地下水の水質検査で環境基準値を超える
有害物質が検知されたという時点で、すでに「事故」であり、何ら対策も取ら
ずに、現在は基準値以下ですといえる危機管理意識の低さが問題なのです。

また、放流水は基準値以下だから大丈夫だという主張も異常であり、付近の
地下水にまで有害物質が流出しているということの重大性がまったく認知さ
れていません。

さらに、計画地の土壌で検知された環境基準値の約7倍ものダイオキシンに
ついて、全国的に見ても驚くべき汚染度の数値であるにもかかわらず、あらた
に調査をしようとせず、あくまでも計画を進めながら検討する、という態度はま
ったく言語道断です。


これら、不法行為をもろともしない大田市に対し、市民の中からもさすがに疑
問の声があがってきました。

私たちは、竹腰大田市政に対し、今後さらに動かしようのない事実をつきつけ
て反省を促し、何よりも市民の安全性を第一に考えた誠実な対応を行うように
迫っていきたいと考えています。

2011年3月 4日

大田をよくしたいNews 第001号

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大田をよくしたいNews」というのを作りました。

Newsの中でも書きましたが、
「大田市の危機管理体制はいったいどうなってるの?」
ということです。

大田市立病院の救急医療の問題、5000世帯断水事件など、
市民軽視はなはだしい大田市政に、多くの疑問の声が上がっています。

宅野に建設が計画されているゴミ処分場問題をきっかけに始まった
私たちの活動ですが、それに関わる行政文書をチェックしていくうちに、
市民に公表されない事実がたくさんあることに気づきました。

例えば、環境汚染の問題。
大田市の既存の3つのゴミ処分場は、いずれも海のそばにあります。
そこで起きた事故は、すぐに海洋汚染につながります。

最終処分場の事故とはどういうものでしょう。
それは、埋め立てられた廃棄物から、有害物質が漏れ出てしまうことです。
付近の地下水や河川や土壌、そして大気や海が汚染されます。

そうした事故を未然に防ぐために、ゴミ処分場では、
施設からの放流水や地下水等の水質検査が義務づけられています。


では、はたして大田のゴミ処分場は大丈夫なのでしょうか?


私たちは専門家の協力を得て、大田のゴミ処分場の検査データを調べてみました。

すると、どうでしょう。3つのゴミ処分場からは、
環境基準値を超えるダイオキシンやヒ素、鉛等の有害物質
が検知されていたのでした。

大田市は市民の安全に関わるこんな重大なことを放置していました。
何の対策も取ろうとしていなかったのです。

それは、市民がびっくりするようなことでしょう?

付近の住民の不安はもちろんのこと、
海に流れ出たなら、魚介類や海苔、わかめ等、
食卓にのぼる日常の食べ物にも影響がおよぶことです。

2月25日に大田市長宛に提出した公開質問状では、
このことにどう対処していくのか、大田市から回答をもらうことにしています。

いうまでもなく、海はつながっています。
だから、ゴミ処分場の問題は、宅野だけの問題じゃありません。
宅野で事故が起これば、みんなの海が汚染されます。


それを強く思って、私たちの会の名称も少し変えることにしました。
宅野から大田へ。「大田の自然と生活環境を守る会」


以下は、「大田をよくしたいNews 第001号」の本文と図です。
ダウンロードはこちらです。
こうした事実を、できるだけ多くの市民に知ってもらいたいと思います。
大田市出身の県外在住者にも、こうした現状認識をぜひ広めてもらい、
良識ある判断をフィードバックしてもらいたい思います。

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大田をよくしたいNews 第001号

大切なのはいったいどっち!
市民の安全?計画の推進?

仁摩町宅野に計画されているゴミ処分場のことです。
こういう危険な施設を作る前には、建設で自然が壊されないか、市民の
安全が保たれるか、そういうことを調べる「環境影響調査」を行い、その
結果を市民に公表するように法律で決められています。

 大田市は確かにそれを行いました。でも何かがおかしいのです。

 計画地は、昔から土砂崩れがよく起きるところでした。地下水が湧き出
るような非常にもろい地盤です。
 もう一度きちんと見ようと、文書の情報公開を申請したところ、地質や
地盤に関する報告書がないのです。おかしいなと思って再度申請すると、
今度は分厚い地質調査報告書が出てきました。


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 これを専門家の先生に見ていただいたところ、実に驚くべきことがわか
ってきました。

 1.大田市は直前に施設配置の計画変更をしました。しかし、地質調査
   はそれ以前に作成されたものでした。したがって、この調査は有効で
   はありません。
 2.配置変更後のエリアに唯一掘られていたボーリング結果から、計画
   地は軟弱地盤であり、巨大な施設を支えるような硬い地盤でないこ
   とがわかりました。


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 大田市はこうした事実や調査結果を知っているはずです。知っていなが
ら住民には本当のことを知らせませんでした。「安心・安全。何も問題はあ
りません」そんな説明を繰り返していたのです。

 市民の安全よりも、計画の推進を優先する進め方には憤りを感じます。

 

これは処分場の
事故じゃないの?

大田市の危機管理体制はいったいどうなってるの?
市立病院の問題、断水事件など、市民からも疑問の声が上がっています。

 では、既存の3つの処分場(大田・仁摩・温泉津)は安全に維持管理され
ているのでしょうか?
 処分場では汚染防止のために、排水や地下水の水質検査が義務づけら
れています。そして、この計量データを取り寄せて専門家に見てもらいまし
た。その結果にまたびっくり。

 温泉津・大田では過去に環境基準値を越えるダイオキシン。また、仁摩・
温泉津では、毎年のようにヒ素や鉛が地下水から検出されています。
 「既存の処分場はいずれも安全に維持管理されており、過去に事故はあ
りませんでした」と大田市は説明しました。 しかし実際に有害物質が出た
ことは、検査結果の数字に現れているのです。

 本当に怖いのは、市民の知らない間にこうした環境汚染が進行している
ことです。これら3つの施設とも、海の直近に配置された処分場です。つま
り有害物質が海に流れ出ている可能性があるのです。そうなると、海洋汚
染による近辺の魚介類へ海苔・ワカメ等への影響がとても心配になってき
ます。
 私たちの日常の食卓に関わる、本当に大きな問題です。


知らないうちに
びっくり環境汚染

「環境影響調査」で、市民に公表されなかった資料がもうひとつ。
計画地の河川や地下水、土壌を調査した詳細な内容が記された「その他
参考資料」というものです。
 ここに書かれている検査結果を見てまたまたびっくり。 何と、この計画地
は既に高濃度の汚染地帯となっていました。
 下図にあるように、ひどいところではダイオキシン類が水質環境基準の約
7倍の値を示しています。全国でも例を見ないとんでもない数値です。


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 地下水のph値も強い酸性を示しています。土壌からはヒ素や鉛、そし
て周辺井戸からは、鉄及びその化合物、アルミニウム及びその化合物、
等の重金属が環境基準値を超える高い数値を示しています。

 これが「不法投棄」の可能性があるものなら、大田市と島根県はすぐに
確認調査を行ない、不法投棄なら廃棄物の撤去と除染を行わなければ
なりません。

こんな事実を隠してまで計画を推進するなんて、一体どういうこと?

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「ゴミ処理場建設」の問題は、各地域で抱える事情が異なり、
該当する住民だけが孤立奮闘するケースがほとんどです。
大田市民に関わらず、なんらかの形で応援したいという方もたくさん
いらっしゃいます。

私たちは、みなさんのそんな声でとても勇気づけられます。

「応援メッセージ」の投稿はこちらです。