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2011年3月11日

大田市からの、えっ!これが回答?

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先日、大田市長宛に提出した「新処分場建設計画に関する要望と公開質問状」
への回答がありました。
期日ぎりぎりの今日夕方に、衛生処理場の職員2名が回答書を持参されました。

その内容を見てびっくり。

こちらの質問内容にまともに答えていないばかりか、相変わらず根拠のない安全
性を唱えているばかりです。


大田市からの回答書は、こちら
ちなみに、提出した公開質問状はこちら、です。

詳細は、質問状と回答をつきあわせていただければよくわかりますが、
回答の内容を簡単に要約すると以下のようなことです。


質問状1.「環境影響評価調査報告は、設計変更前の地質調査に基づくもので
        施設下にはボーリングが1本しかなく、調査内容に不備がある」
   回答:「施設下のボーリングは1本しかないが、安全性の確認もでき、
        必要かつ充分な調査内容である。」

質問状2.「地質調査報告書によれば、大田市がN値50以上の固い基盤と主張
        するような地盤は見つかっていない。」
   回答:「実施設計において安定性を確認する。」

質問状3.「既存の処分場三施設において、環境基準値を超える有害物質が検
        出される事故が発生している。その事実を公表することもなく、対策
        も取られていない。また、専任の技術管理者も配置されていない。」
   回答:「一時的に環境基準値を上回ったが、放流水は基準値以下。
        また、その後は基準値以下であり、事故の事実はない。専任
        の技術管理者は23年度中に配置する。」

質問状4.「住民及び市民に対して、以下の説明責任を求める
         1.新処分場に関する環境影響調査を再度行い、結果を公表する
           こと。
         2.新処分場に関する地質調査を再度行い、結果を公表すること。
         3.既存の三処分場の事故ならびに汚染進行の状況調査とその対
           策の検討を行い、結果を公表すること。」
   回答:「1.2.については、充分な調査結果をこれまでの地元説明会
       で説明している。
       3.については一時的にダイオキシンが検出されたが、その後
       の数値は安定している。事故と隠蔽の事実はない。」

質問状5.「計画地の環境基準値を超える汚染物質の検知に関して、不法投棄の
       可能性があり、すぐに確認調査を行い、適切な処置を講じるべきである。」
   回答:「生活環境影響調査における現地調査では不法投棄は確認さ
       れていない。」


 

計画地の地盤に関して、これまでの調査では固い地盤など全く見つかって
いないわけですから、安全性は担保されていません。にもかかわらず、「計
画を進めながら検討する」、という姿勢をあらわにしているわけです。

また、既存の処分場に関しても、地下水の水質検査で環境基準値を超える
有害物質が検知されたという時点で、すでに「事故」であり、何ら対策も取ら
ずに、現在は基準値以下ですといえる危機管理意識の低さが問題なのです。

また、放流水は基準値以下だから大丈夫だという主張も異常であり、付近の
地下水にまで有害物質が流出しているということの重大性がまったく認知さ
れていません。

さらに、計画地の土壌で検知された環境基準値の約7倍ものダイオキシンに
ついて、全国的に見ても驚くべき汚染度の数値であるにもかかわらず、あらた
に調査をしようとせず、あくまでも計画を進めながら検討する、という態度はま
ったく言語道断です。


これら、不法行為をもろともしない大田市に対し、市民の中からもさすがに疑
問の声があがってきました。

私たちは、竹腰大田市政に対し、今後さらに動かしようのない事実をつきつけ
て反省を促し、何よりも市民の安全性を第一に考えた誠実な対応を行うように
迫っていきたいと考えています。