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2011年3月 4日

大田をよくしたいNews 第001号

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大田をよくしたいNews」というのを作りました。

Newsの中でも書きましたが、
「大田市の危機管理体制はいったいどうなってるの?」
ということです。

大田市立病院の救急医療の問題、5000世帯断水事件など、
市民軽視はなはだしい大田市政に、多くの疑問の声が上がっています。

宅野に建設が計画されているゴミ処分場問題をきっかけに始まった
私たちの活動ですが、それに関わる行政文書をチェックしていくうちに、
市民に公表されない事実がたくさんあることに気づきました。

例えば、環境汚染の問題。
大田市の既存の3つのゴミ処分場は、いずれも海のそばにあります。
そこで起きた事故は、すぐに海洋汚染につながります。

最終処分場の事故とはどういうものでしょう。
それは、埋め立てられた廃棄物から、有害物質が漏れ出てしまうことです。
付近の地下水や河川や土壌、そして大気や海が汚染されます。

そうした事故を未然に防ぐために、ゴミ処分場では、
施設からの放流水や地下水等の水質検査が義務づけられています。


では、はたして大田のゴミ処分場は大丈夫なのでしょうか?


私たちは専門家の協力を得て、大田のゴミ処分場の検査データを調べてみました。

すると、どうでしょう。3つのゴミ処分場からは、
環境基準値を超えるダイオキシンやヒ素、鉛等の有害物質
が検知されていたのでした。

大田市は市民の安全に関わるこんな重大なことを放置していました。
何の対策も取ろうとしていなかったのです。

それは、市民がびっくりするようなことでしょう?

付近の住民の不安はもちろんのこと、
海に流れ出たなら、魚介類や海苔、わかめ等、
食卓にのぼる日常の食べ物にも影響がおよぶことです。

2月25日に大田市長宛に提出した公開質問状では、
このことにどう対処していくのか、大田市から回答をもらうことにしています。

いうまでもなく、海はつながっています。
だから、ゴミ処分場の問題は、宅野だけの問題じゃありません。
宅野で事故が起これば、みんなの海が汚染されます。


それを強く思って、私たちの会の名称も少し変えることにしました。
宅野から大田へ。「大田の自然と生活環境を守る会」


以下は、「大田をよくしたいNews 第001号」の本文と図です。
ダウンロードはこちらです。
こうした事実を、できるだけ多くの市民に知ってもらいたいと思います。
大田市出身の県外在住者にも、こうした現状認識をぜひ広めてもらい、
良識ある判断をフィードバックしてもらいたい思います。

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大田をよくしたいNews 第001号

大切なのはいったいどっち!
市民の安全?計画の推進?

仁摩町宅野に計画されているゴミ処分場のことです。
こういう危険な施設を作る前には、建設で自然が壊されないか、市民の
安全が保たれるか、そういうことを調べる「環境影響調査」を行い、その
結果を市民に公表するように法律で決められています。

 大田市は確かにそれを行いました。でも何かがおかしいのです。

 計画地は、昔から土砂崩れがよく起きるところでした。地下水が湧き出
るような非常にもろい地盤です。
 もう一度きちんと見ようと、文書の情報公開を申請したところ、地質や
地盤に関する報告書がないのです。おかしいなと思って再度申請すると、
今度は分厚い地質調査報告書が出てきました。


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 これを専門家の先生に見ていただいたところ、実に驚くべきことがわか
ってきました。

 1.大田市は直前に施設配置の計画変更をしました。しかし、地質調査
   はそれ以前に作成されたものでした。したがって、この調査は有効で
   はありません。
 2.配置変更後のエリアに唯一掘られていたボーリング結果から、計画
   地は軟弱地盤であり、巨大な施設を支えるような硬い地盤でないこ
   とがわかりました。


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 大田市はこうした事実や調査結果を知っているはずです。知っていなが
ら住民には本当のことを知らせませんでした。「安心・安全。何も問題はあ
りません」そんな説明を繰り返していたのです。

 市民の安全よりも、計画の推進を優先する進め方には憤りを感じます。

 

これは処分場の
事故じゃないの?

大田市の危機管理体制はいったいどうなってるの?
市立病院の問題、断水事件など、市民からも疑問の声が上がっています。

 では、既存の3つの処分場(大田・仁摩・温泉津)は安全に維持管理され
ているのでしょうか?
 処分場では汚染防止のために、排水や地下水の水質検査が義務づけら
れています。そして、この計量データを取り寄せて専門家に見てもらいまし
た。その結果にまたびっくり。

 温泉津・大田では過去に環境基準値を越えるダイオキシン。また、仁摩・
温泉津では、毎年のようにヒ素や鉛が地下水から検出されています。
 「既存の処分場はいずれも安全に維持管理されており、過去に事故はあ
りませんでした」と大田市は説明しました。 しかし実際に有害物質が出た
ことは、検査結果の数字に現れているのです。

 本当に怖いのは、市民の知らない間にこうした環境汚染が進行している
ことです。これら3つの施設とも、海の直近に配置された処分場です。つま
り有害物質が海に流れ出ている可能性があるのです。そうなると、海洋汚
染による近辺の魚介類へ海苔・ワカメ等への影響がとても心配になってき
ます。
 私たちの日常の食卓に関わる、本当に大きな問題です。


知らないうちに
びっくり環境汚染

「環境影響調査」で、市民に公表されなかった資料がもうひとつ。
計画地の河川や地下水、土壌を調査した詳細な内容が記された「その他
参考資料」というものです。
 ここに書かれている検査結果を見てまたまたびっくり。 何と、この計画地
は既に高濃度の汚染地帯となっていました。
 下図にあるように、ひどいところではダイオキシン類が水質環境基準の約
7倍の値を示しています。全国でも例を見ないとんでもない数値です。


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 地下水のph値も強い酸性を示しています。土壌からはヒ素や鉛、そし
て周辺井戸からは、鉄及びその化合物、アルミニウム及びその化合物、
等の重金属が環境基準値を超える高い数値を示しています。

 これが「不法投棄」の可能性があるものなら、大田市と島根県はすぐに
確認調査を行ない、不法投棄なら廃棄物の撤去と除染を行わなければ
なりません。

こんな事実を隠してまで計画を推進するなんて、一体どういうこと?

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「ゴミ処理場建設」の問題は、各地域で抱える事情が異なり、
該当する住民だけが孤立奮闘するケースがほとんどです。
大田市民に関わらず、なんらかの形で応援したいという方もたくさん
いらっしゃいます。

私たちは、みなさんのそんな声でとても勇気づけられます。

「応援メッセージ」の投稿はこちらです。

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