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2011年4月 5日

大田をよくしたいNews 「ダイオキシン特集号」

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大田をよくしたいNews 「ダイオキシン特集号」
2011年3月30日発行

史上最強の毒物「ダイオキシン」
処分場計画地に基準値の6.9倍!


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001号のニュースでもお伝えしましたが、仁摩町宅野に計画されている
ゴミ処分場の環境調査によると、計画地を流れる河川水から、最大で
環境基準値の6.9倍という高い数値のダイオキシン類が検出されました。

ダイオキシンというのは、史上最強の毒物だといわれています。ベトナム
戦争の時にアメリカ軍が用いた枯れ葉剤に含まれていたのがダイオキシ
ンで、戦争後に奇形児の出生率が大幅に高まったことから注目を集めま
した。
また、日本でも「カネミ油症」の公害事件が発生しています。この時には
食用油に混入したPCBが加熱によってダイオキシンに変化し、様々な
健康被害を引き起こしました。 このダイオキシンがどこから作られるか
知っていますか。実はその多くは「ゴミ処分場」からなのです。ゴミを燃やし
た時に出る煙や最終処分場に埋められる燃やした後の灰。このふたつに
大量のダイオキシンが含まれているのです。

では、そのダイオキシンはどうやって人間の体内に入るのでしょうか。
ダイオキシンは、空気中や土壌を汚染し、それが河川などを伝って海に
流れ込みます。それから自然界の食物連鎖よる「生体濃縮」が行われて
いくのです。
海に流れ込んだダイオキシンを小さなプランクトンが、そのプランクトンを
魚が、その魚を人間が、という風に自然の食物連鎖の過程で、より高濃
度のダイオキシンになり、やがて人間の体内に取り込まれていくことにな
ります。
そして、最も怖いのが赤ちゃんへの影響です。20年、30年とお母さんの
体内に取り込まれたダイオキシンは、何と胎盤や母乳を通じて生まれて
くる赤ちゃんに送り込まれてしまうのです。

ダイオキシンは、そのほとんどが食物から体内に取り込まれます。その
中でも日本人は魚介類からの摂取が多いのです。
 今回の計画地は海のすぐ側。その河川から高濃度のダイオキシンが
検出されたことは、私たちの健康に直接影響を及ぼしかねない大きな
事件だといえます。 

しかし、何故でしょう?大田市はこの事実を市民に公表しませんでした。

 
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これが不法投棄なら犯罪です!

しかも、現地調査で検出された有害物質は、ダイオキシン類だけではありませ
ん。土壌からは環境基準値を超えるヒ素や鉛、重金属等も検知されています。
また地下水PHも3.5~4.0と強い酸性が観測されているのです。 

いずれもこの地域ではあり得ない検査結果であることから、計画地内には、焼
却灰や飛灰、廃酸等を含む大規模な不法投棄が行われた可能性があります。 

不法投棄の疑いがある現場は、計画地の海岸道路沿いです。当初、谷地形で
あったところが、道路面の高さまで埋められた状態になっており、上部からも残
土に混じった廃棄物が大量に含まれていることが確認できます。

海の側なので、魚介類への不法投棄汚染の影響が心配されます。アジやサバ
等の近海魚ほど、ダイオキシン濃度が高いといわれているからです。
 大田市には、島根県や警察と協力して、速やかに不法投棄の現場確認を行い、
違反者の摘発と汚染原因の把握、そして除染を強く要請します。

サビキで釣ったアジくらい、持ち帰って安心して食べたいものです。


 
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専門家が不在?
大田の処分場

いろいろと調べるにつけ、どうしても考えてしまうのが、大田市の危機管理
の甘さです。
既存の処分場の地下水においても環境基準値を超えるダイオキシン類が
検出されたことは、001号のニュースでも取りあげました。そのことを指摘
した際の大田市からの回答に、「ダイオキシン類の検出は周辺環境(地層)
に含まれるSS(浮遊物)の影響により、SSに含まれたダイオキシン類を水
質として検出していたものと考えております」という表現がありました。その
SSを除去したら基準値以下になりました、とあるのです。

えっ?ちょっと待ってください。

そもそもダイオキシンはSS(浮遊物)に吸着して移動するものです。だから、
これを測定して正解なのです。除去すれば、測定する意味がなくなるのです。

どうしてこんな笑い話のような回答がくるのかと調べたら、大田市の処分場
には、法律で定められている技術管理者が一人もいないことがわかりました。
 市民の安全や生活環境の保全を第一に考えるべき処分場の職員が、ダイ
オキシンの基礎知識さえ持っていないなんて、まったくもう笑い話にもなりま
せん。

大田市に「不法投棄」の公開調査を要請

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新処分場の計画地内において、水質環境基準の6.9倍という高い数値の
ダイオキシン類が検出されました。
また、地下水PHも3.5~4.0と強い酸性が観測されています。

これらは、大田市が行った環境アセスの計量データに記載されていたものです。

いずれもこの地域ではあり得ない検査結果であることから、
計画地内において、焼却灰や飛灰、廃酸等を含む大規模な不法投棄があった
可能性をうかがわせるものです。

専門家からも、以下のようなコメントをいただいています。

<専門家の指摘>
・確認された廃棄物は以下のとおりです。
 アスファルト、コンクリート破砕物、かわら、スレート、プラスチック容器、塩化ビニール製
 パイプ、カセットテープ、タイヤ、オイル缶、缶などです。
・アスファルトからはベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロメタンなど有機化合物の溶出・
 揮発の可能性があり、投棄されていた廃棄物には、アスベスト含有製品も混じって
 いたので、厳格な処置が必要。
・残土処理に見せかけた不法投棄の場合、焼却灰や集塵灰(飛灰)や廃酸・廃アルカリ、
 汚泥など危険な物質を隠す場合が多く慎重な調査が必要。
・生活環境影響調査のデータから、明らかな人為的汚染と判断すべき。


そこで、以下の点について、大田市長宛に要請書を提出しました。

1.生活環境影響調査によって計画地で明らかになった事実について、ただちに、
  議会・市民に公表し、今後の対策について説明すること。

2.同時に、汚染原因が明らかになり、汚染対策が実施・完了するまで、
  新不燃物処分場計画の実施を停止すること。

3.不法投棄が疑われる地点について、市民・専門家・報道機関の立会いのもと、
  トレンチ調査及びボーリング調査、必要な環境測定等を実施すること。
   同時に、将来にわたり生活環境の保全上の支障が生じないようにするため、
  廃棄物の同定、汚染原因の判断、地質汚染を含む汚染域の判断に関しては、
  当会の推薦する複数の専門家を大田市の負担にて参加させること。


大田市長に、
「計画地がダイオキシン等に汚染されていること」の報告を受けたのはいつか、
と尋ねたところ、環境アセスの報告書が納品された平成22年10月頃だという
答えが返ってきました。

環境省、平成17年8月12日「行政処分の指針について(通知)」においては、
「行政庁として違反行為の事実を把握することに最大限努め、それを把握した場合には、
いたずらに刑事処分を待つことなく、速やかに行政処分を行うこと」とあります。
また、「事実認定を行う上では、法に基づく立入検査や報告徴収や関係機関との連携を
積極的に活用し、事実関係を把握すること」とあります。

竹腰大田市長が、計画地が汚染されている事実を知らされてから、
既に5ヶ月が経過しようとしています。
行政庁として、人為的な汚染原因が計画地にあることを把握しておきながら、
不法投棄の確認調査を行わないことは、「行政の不作為」にあたります。

高濃度のダイオキシン類が検出された計画地の沢は、
豊富な地下水が伏流水となり、直接海にまで流れているところです。
放置状態が続くと、さらに深刻な海洋汚染が懸念されます。

海の汚染は、もちろん宅野だけの問題ではありません。
要請書の提出に同行された大田市民からも、事の重大さを指摘する声があがりました。
市民の「食の安全」に直結する深刻な問題だからです。

大田市も、事の重大さを認識し、法に従って速やかに措置されることをのぞみます。