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2011年4月 7日

不法投棄の恐れ 市に調査求める(H23.04.05 毎日新聞)

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平成23年4月5日 毎日新聞
不法投棄の恐れ
市に調査求める

大田の新処分場

大田市が同市仁摩町宅野に建設を計画している新不燃ごみ処分場について、
建設反対の住民でつくる「大田の自然と生活環境を守る会」(山上光俊会長)
は4日、計画地でごみの不法投棄が常態化している可能性があるとして、市に
建設計画の停止と、公開による不法投棄の調査を行うよう求める要請書を提
出した。

同会によると、建設予定地となっている山林や空き地に破砕コンクリートやか
わら、プラスチック容器、タイヤなどが捨てられているのが確認できたという。
また、市が建設に向け09~10年に計3回行った予定地地下水の環境調査か
らも、国の基準(1リットルあたり1兆分の1グラム)の1.7~6.9倍のダイオキ
シン類が3カ所で1~2回検出されたことから、焼却灰も投棄されている恐れ
があるとして、その調査と建設停止を求めた。

市では調査と不法投棄の防止に努めるとしたうえで「予定地は住宅地や農地
からも遠く、生活に影響は無い」とし、建設は予定通り進める方針。


※市の、このコメントはいったい何でしょう?
 不法投棄は、住宅地や農地からの距離にはまったく関係なく、法律に
 違反して投棄されていることが問題なのです。
 ましてや、環境基準値を超えるようなダイオキシンが検出されているので
 すから、そんな場所で建設を進めるなどもってのほか。
 法律に従って速やかに措置するべきです。
 そんな基本的な認識もなく、市がコメントしているとしたら、それこそ大き
 な問題に違いありません。

大田市に不法投棄調査要請 (H23.04.05 中国新聞)

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平成23年4月5日 中国新聞
大田市に不法投棄調査要請
処分場計画で住民団体

大田市が仁摩町宅野で計画する不燃物処分場をめぐり、建設に反対する
住民団体「大田の自然と生活環境を守る会」(山上光俊会長)が4日、予定
地周辺に有害物質を含むアスファルトなどが不法投棄されているとし、竹
腰創一市長に調査を求める要請書を提出した。

予定地周辺では、市が昨年8月まで1年間実施した生活環境影響調査で、
環境基準値の最大6.9倍のダイオキシンが検出された。

守る会は、市民や専門家が立ち会う公開調査を要請。「高濃度のダイオキ
シンは自然界に存在せず、人為的な汚染の疑いが強い。汚染土壌に処分
場を建設すると、事故があっても汚染源を特定できない」と訴えている。

市は「今後有識者を交えて調査する」としている。

守る会は3月、予定に隣接する約1.5ヘクタールを調査。有害なベンゼンな
どを含むアスファルトなどが投棄されていたという。

公開調査と計画停止を (H23.04.05 山陰中央新報)

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平成23年4月5日 山陰中央新報
大田市新不燃物処分場候補地
公開調査と計画停止を
基準上回るダイオキシン検出

反対団体が要請


大田市が同市仁摩町の宅野地区に予定している新不燃物処分場建設計画に
反対する住民団体が4日、処分場建設候補地内で水質汚濁防止法の水質環境
基準を上回るダイオキシンが検出されているとして、原因の公開調査と、汚染
対策が済むまでの間、建設計画の実施停止を求める要請書を提出した。

要請書を提出したのは「大田の自然と生活環境を守る会」(山上光俊会長)。
市の公開条例に基づき入手した、市の「生活環境影響調査」を独自に分析しまと
めた。

それによると、市が2009~10年に処分場建設候補地や周辺池で行った調査で、
水質汚濁防止法の水質環境基準値(1リットル当たり1ピコグラム以下)の6.9倍
のダイオキシン類が検出されており、候補地内に不法投棄された可能性があると
した。

この日、山上会長ら会員10人が竹腰創一市長を訪ね、専門家立ち会いでの公開
調査や汚染対策を完了するまでの間、計画の実施停止を求める要請書を手渡し、
文書での早急な回答を求めた。

山上会長は「市は原因を調べ、至急対応してほしい」とした。

市の担当者は、6.9倍のダイオキシン類が検出されたのは事実で、農薬が原因の
可能性があるとしたうえで「すぐに人体に影響が出る量ではなく、候補地近くの海
域から基準値以上の量は確認されていない」と説明。
今後調査を検討するが、計画の停止は考えていないとした。

新処分場は7月に着工予定で13年10月の稼働を目指す。総事業費は約37億円
を見込む。

同会は4月「宅野の自然と生活環境を守る会」から会の名称を変更した。


※「すぐに人体に影響が出る量ではなく・・」。どこかで聞いたようなコメントです。
  環境基準値を超えていること自体が問題なのに、専門知識もない担当職員が、
  健康被害について憶測を述べるなどまったく言語道斷です。

不燃ごみ処分場 中止求め要望書(H23.04.05 読売新聞)

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平成23年4月5日 読売新聞
不燃ごみ処分場
中止求め要望書

大田の住民グループ

大田市仁摩町宅野に建設予定の不燃ごみ処分場について、住民グループ
「大田の自然と生活環境を守る会」(山上光俊会長)が4日、竹腰創一市長
に。改めて建設計画の中止などを求める要請書を提出した。

要望書では、計画地内でごみの不法投棄が行われている可能性を指摘。
建設計画の即時停止や、市民や専門家、報道機関の立ち会いのもとで、
現地の公開調査を求めている。

山上会長や地権者ら10人が市役所を訪れ、「市民は非常に危機感を抱い
ている」と竹腰市長に訴えた。

同会は、1日付で「宅野の自然と生活環境を守る会」から改称し、これまで

代表を務めていた山上光俊氏が会長に就任した。

大田をよくしたいNews 第002号

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大田をよくしたいNews 第002号
2011年4月3日発行

「えっ、宅野にゴミ処分場 !?」
それは、ふってわいたような話

 
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仁摩町宅野は世帯数が250ほど、過疎高齢化が進む海辺の小さな部落です。
ここに巨大なゴミ処分場の建設が計画されていることを知ったのは、すでに
宅野が最終候補地として決定された後の住民説明会の席上でした。

大田市からは、利便性と経済性で宅野が最終候補地になったと説明されま
した。しかし、他の候補地と比べて最も安価だったとされる総事業費約26億円
は、議会を通過した時には、約37億円にもふくれあがっていました。

ゴミ処分場建設が計画されている場所は、昔から水が湧き、土砂崩れがたび
たび起こるような脆い地盤のところです。また、流れ出た水がやがて海に達す
るような地形です。

それに、住宅密集地から、僅か300mしか離れていない場所なのです。
何故こんなところにゴミ処分場を作らないといけないのでしょうか。
 私たち住民は、本当に何も知らされていませんでした。この計画は、最初から
何かがおかしいのです。

 住民の知らないところで、まるで大きな力が働いているかのように候補地が
手際よく絞り込まれました。そして住民の心配をよそに、本来なら真っ先に反対
するはずの漁協や地元市議、自治会役員らが当初から建設推進を支持し、建
設受諾の合意形成も、外堀から順番に行われていきました。

「住民説明会」では、素朴な疑問を投げかけようとする住民に、建設推進派か
らヤジや怒号が飛び交います。
行政のこうした一方的なふるまいに対して、私たち住民は対抗できる知恵を
持っていなかったのです。

宅野の自然や生活環境が保全されるようなきちんとした説明がほしいと要求
しても、大田市は根拠のない「安心・安全」を強調するだけでした。
そうして、計画に反対する住民を追いつめながら、なしくずしに用地買収が進
められ、巨大なゴミ処分場の建設計画が着々と進められてきたのでした。

 
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情報公開を求めてわかったこと

しかし、その間に私たちも少し勉強しました。専門家の協力も得て、「いったい
何がおかしいのか」を細かく検証していくことにしました。 そして、だんだんわ
かってきたことがあります。

まず「候補地の選定方法がおかしい」ということです。

廃棄物最終処分場の建設は、環境破壊や有害物質の流出事故等も想定さ
れることから、住民の生活環境の保全を最優先に考慮する必要があります。

そのためには、候補地の選定から住民や専門家が参画し、検討を重ねる必
要があります。しかし、大田市はこの手続きを踏みませんでした。
市職員のみで構成する検討委員会が候補地を絞り、市議会議員のみで構
成する特別委員会で最終候補地が決められました。そのことが情報公開制度
によって入手した議事録でわかりました。

また、他と比べて最も安価であるとされた26億円の建設費が、議会の通過
時には37億円に増額されていたこと。それも議会でほとんど質問もなく可決
されていたことに、驚くばかりでした。

急激な人口の減少が予想される大田市で、今後30年間も埋め立てるような
巨大な最終処分場が、いったい何故必要なのでしょうか。この莫大な建設費
はそのまま有利子負債となって、やがて市民に重くのしかかってくるのですか
ら。

 
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やっぱりおかしい市民軽視の体質

ゴミ処分場の建設が身近な問題として迫ってくるまでは、私たちも市政につ
いて真剣に考えることはありませんでした。市役所は市民のために働いて
くれていると信じていたのです。

しかし、調べれば調べるほど、市民を軽視した市政が行われていることに
気づかざるをえませんでした。
このことは「大田をよくしたいNEWS 001号」、「ダイオキシン特集号」に詳
しく掲載していますが、例えばゴミ処分場建設に先立って行われた「生活環
境影響評価調査」も、市民に縦覧された報告書は概要書のようなものだけ
で、都合の悪いデータは一切公表されていないのです。

市立病院の問題や断水事件など、最近大田市の不手際がとみに目立つよ
うになりました。

ゴミ処分場の問題も根は同じです。こうした市民軽視の市政を根本的に変え
ないかぎり、大田市に明るい未来はありません。よりよいまちづくりのために、
共に力を尽くしていきましょう。