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2013年6月19日

「宅野の海にダイオキシン」刊行について

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2008年(平成20年)末に持ち上がった「宅野のゴミ処分場建設」問題は、
2012年4月、ついに大田市が建設に着工することで、環境や健康への影響を危惧
する地元住民の反対の意志も押し潰されるかたちとなりました。

この間、2011年3月には未曾有の国難ともいうべき「東日本大震災」が起こり、
これに起因する福島の原発事故においては、これまでの安全神話をくつがえす放射
性物質の拡散が大きな問題となりました。  
事故により崩壊寸前の原発施設は今なお人が近づけない状態であり、広範囲に拡散
して海に放出され続ける放射性物質の人体への影響は、その原因を政府が認めよう
が認めまいが、子々孫々に結果として現れてくるものと懸念します。
国と言わず、市と言わず、将来に何の責任も持たない行政の対応に、その地に住む
住民にとっては先の見えない状況が続いています。

皆様にはこの間、「宅野のゴミ処分場建設」問題に多大な関心を寄せていただき、
私ども「大田の自然と生活環境を守る会」にも物心両面のあたたかいご支援をいただ
き、誠にありがとうございました。
事業の是非を検証するために、大田市に文書公開を申請し、入手した資料も段ボール
箱にいくつも溜まりました。しかし、行政の理不尽な進め方に最後まで反対すれども
力及ばず、宅野に永遠に取り除けない巨大なゴミ処分場を建設させてしまいました。

この期に及んでは、せめて宅野住民の中にもこの建設に異を唱える者があったこと、
住民有志がいかに声をあげ、行政がそれにどのような対応をしてきたか、それを時系列
で整理し、実際に目にして体験した事実のみを書き残しておこうと、拙いながらも一冊の
本にまとめました。

仁摩町宅野を舞台にした歴史の1ページとして、そして全国の似たような過疎地で、
今日にも同じような事が起こりうるであろう一つの事例として、お読みいただければ
さいわいです。

なお、当冊子の刊行は「大田の自然と生活環境を守る会」の住民有志ならびに支援者
からのカンパにより実現したものです。
部数には限りがありますが、ご希望の方には、一冊につき1200円のカンパでご購入
いただくことができます。

ご希望の方は、こちらのオーダーフォームからお申込みください。