2010年1月29日

住民不在の姿勢は変わらず

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「浜田市不燃物埋立地建設現場の見学について」という文書が、
宅野地区の自治会長宛てに送付されてきました。

浜田市で建設中の不燃物処分場の見学を誘う文書です。
地域住民や地権者が反対している最中に、
何故このような文書を流して平気なのか、理解ができません。

また、文書中には、
「お蔭様をもちまして、建設予定地周辺の環境影響調査、用地測
量、地質調査等の事業につきまして、ご説明しております計画スケ
ジュールに基づき、今日まで進めさせていただいているところであ
りまして、新年度には用地取得等を行ってまいりたいと考えており
ます。」
とあります。

反対住民の声にはまったく耳を貸さず、地権者の意向も無視して、
あくまでも計画通りに進めようという姿勢にまったく変わりがありま
せん。

市立病院の医師引き上げ問題など、住民のインフラまでが脅かさ
れていることにも何の対策も打てない竹腰市政。
片や月並みに定住促進をうたったりしている大田市。誰がこんな市
政に魅力を感じるというのでしょうか。

大田市民としてまったく哀しい限りです。
住民としては、それぞれが身近に感じる理不尽を、これからも辛抱
強く訴えていくことが大切なんだと思います。

4月には市会議員の選挙が控えていますが、この暴走をくい止めよ
うとする立候補者が現れることを期待します。

2010年1月28日

公僕としての職務を

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下記は、中国新聞掲載記事からの抜粋です。

「仁摩町宅野の民有地への不燃ごみ処分場の建設では、7月から予定地
の測量が始まったものの、面積で3分の1を占める反対地権者4人の土地
では着手できていない。

計画に反対する「宅野の自然と生活環境を守る会」(山上光俊代表)は、
予定地が住宅地や海に近いことを問題視。候補地選びの段階で約26億
円だった事業費が、予算化の段階で約37億円に跳ね上がった経緯を「候
補地選びの前提が覆ったのに、説明不足で押し切った」と指摘する。

反対地権者4人は「守る会」を交渉窓口に指定する一方、市は「地権者と
直接話したい」として、同会との協議を拒否。5月に地権者説明会が始ま
って以降、5か月たっても平行線のままだ。」


当初26億円で宅野が最も安価とされていた総事業費が、議会に37億円で
提出されてから、もう7ヶ月が過ぎようとしています。
その間、大田市は「宅野の自然と生活環境を守る会」との話し合いを拒絶し
続け、一方では訪問拒否を訴える地権者個人宅に執拗に土地売却を説得
して回っています。

説得には、議員や知人、先輩、同級生までを動員し、身内の市職員関係者
には脅迫まがいの嫌がらせもあります。
そして最後には、土地を手放してくれるのであれば、市長が土下座する用意
がある、との噂まで聞こえてくるようになりました。

地元住民の知らないところで勝手に候補地が決められていく。その手法や住
民無視の進め方がおかしいと言っているのに、話し合いは一切拒否。
あげくに「土下座」をすれば、丸くおさまると本気で思っているとしたら、時代錯
誤も甚だしいといわざるをえません。
そんな日が来るとすれば、日本中のマスコミを呼んで生中継してもらわないと
いけない。

大田市はいったいどうなっているのでしょうか。
これほどまでに執拗に、宅野に巨額な事業を持ち込まざるをえない事情が何か
大田市にはあるのでしょうか。

「誠心誠意、住民に説得する。」「代替地は考えていない。」
そんな姿勢では、これまで同様、何も進みません。

これほどまでに停滞した状況で、大田市が言うように時間がないというのであれ
ば、住宅地に近接しない代替地を探すなり、不燃ごみを削減できる抜本的な対
策を打つなり、あらゆる善後策を検討してタイムリミットに間に合うように動くのが、
公僕としての職務ではないかと思います。

2009年10月17日

市民との対話どう構築 (H21.10.16 中国新聞)

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■平成21年10月16日 中国新聞
市民との対話どう構築
大田市長選 18日告示
医師確保や処分場問題


任期満了に伴う大田市長選が18日告示される。現時点、再選を目指す
現職の竹腰創一氏(59)と、新人の会社社長温泉川孝氏(68)がいずれ
も無所属で立候補を表明している。
市立病院の医師確保、難航する不燃ごみ処分場建設など課題が山積す
る中、リーダーの手腕が問われる。

外科医3人全員の引き上げを広島大から通告された私立病院。1人が9
月末で退職し、残る2人も来春までに退職の見通しだが、市は広報チラシ
などへの説明を「さらに厳しい状況になる」との表現にとどめている。

市民の間で署名活動などの動きはない。「市立病院を守る会(仮称)」世
話役の渋谷次夫さん(59)=鳥井町=は「病院側に意見交換会の開催を
申し入れたが、応じてもらえていない」と明かす。

看護師不足による5階病棟の休止に加え、内視鏡検査を担当する消化器
内科医の不在も重なり、2008年度の病床稼働率は61.9%と05年度より
約22ポイントダウン。収支は3年連続赤字で、08年度は5億4千万円に上
った。

医療関係者は「外科以前に、内視鏡検査ができない時点で総合病院と
して致命的」と口をそろえる。渋谷さんは「市民に病院の危機が伝わって
いない。大田市出身の医師にUターンを呼び掛けるなど市民にもできるこ
とはあるのだが」と案じる。


仁摩町宅野の民有地への不燃ごみ処分場の建設では、7月から予定地
の測量が始まったものの、面積で3分の1を占める反対地権者4人の土地
では着手できていない。

計画に反対する「宅野の自然と生活環境を守る会」(山上光俊代表)は、
予定地が住宅地や海に近いことを問題視。候補地選びの段階で約26億
円だった事業費が、予算化の段階で約37億円に跳ね上がった経緯を「候
補地選びの前提が覆ったのに、説明不足で押し切った」と指摘する。

反対地権者4人は「守る会」を交渉窓口に指定する一方、市は「地権者と
直接話したい」として、同会との協議を拒否。5月に地権者説明会が始ま
って以降、5か月たっても平行線のままだ。

既存3か所の処分場は来秋にも満杯になる。外周をかさ上げする延命策
もあるが、市民生活部は「新処分場の完成見通しが立たない段階で、既
存施設の地元に延命策を打診できない」(冨田正治部長)と頭を抱える。

市はまちづくりの基本方針として、市民との「協働」を掲げる。迫る危機に
ついても市民と情報を共有し、対話を重ねる姿勢が求められる。

 

交渉は「守る会」に一任するとした地権者の申し入れを無視し、地権者宅にた
だ執拗に「説得」に訪れる市職員。そこには対話の姿勢はまったく見られない。
財政難のなか、当初見積りから約11億円も膨らんだ事業計画を、ごり押ししよ
うとする大田市のやり方は、市民不在の政治としかいいようがない。

これほどまでに市民感情からかけ離れた運営をする竹腰市政に、大田市民は
そろそろ異を唱えるべきではないだろうか。