大田市がゴミ処理場の建設を予定している海岸べりの場所は、古くから「ジンエモン」と呼ばれ、神様を迎える神聖な場所としてあがめられていたところです。
その地はまた、「猛鬼遺跡」として須恵器などが出土されたりする由緒ある場所でもあります。
16世紀初頭に博多の商人神屋寿禎が、「光る仙の山」を発見したのが宅野の韓島沖。その仙の山が後に世界遺産となった「石見銀山」です。
猛鬼の浜は、その韓島からも目と鼻の先にあります。
「自然との共生」「環境への配慮」を謳って世界遺産への登録を果たした大田市ですが、もしここにゴミ処理場を建設するなら、神屋寿禎が銀山を発見したその韓島沖から、今度は不燃物処理場の無粋な大屋根が目立つはずです。
世界遺産の足元で、大田市は言葉とはうらはらな行為を平気でやってのけようとしています。
説明会で、住民からそのことを指摘する意見が出た時にも、「いや、それは建設予定地から外れたところだろう」とか、「かなり沖に出ないと、施設の屋根は見えないだろう」とか、はぐらかすようなことを平気な顔で言う。
なぜ、「海からの景観」にそんなに無頓着でいられるのか。
そもそも、遺跡があるようなところにゴミ処理場の建設など、できないはずではないのでしょうか。
|