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「保安林制度」というものがあります。
保安林とは、水源のかん養、土砂の崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全・形成等、特定の公共目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林です。
保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されます。
保安林も機能によってさまざまな種類があるのですが、森林法第25条第1項の8号に「魚つき保安林」というものがあります。「水面に陰をつくったり、海に流れ込む水をきれいにしたり、魚の好む栄養分を供給し、魚の繁殖を助ける」ためのものです。
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以下、「平成19年度第3回大田市新不燃物処分場建設検討委員会協議録」より、「魚つき保安林」のことに触れた箇所の抜粋です。
■平成19年度第3回大田市新不燃物処分場建設検討委員会議事録
開催日時：平成20年1月28日（月）PM2:00〜3:00
※前略
（委員長）
例えば、第1次選定の除外区域に保安林があがってないが、これはどういう整理をしたのか。
（林場長）
海岸線は、殆ど魚つき保安林に指定されており、また山間部では、流域保安林に指定されているところがある。
保安林を除外区域とすると、適地が狭まるので、保安林については第3次選定で5箇所程度に絞る際に、各候補地について判断したい。
（地域政策課長）
保安林については、どうしてもその場所でないといけないということなら、解除できるということでしょう。
（財政課長）
9箇所の中で、実際問題として保安林に掛かっているとことがあるのか。
そのことをいわなければいけないのではないか。
（望月部長）
保安林は水源を守り、土砂崩れなどの災害を防ぐなどといったさまざまな公益的な働きを目的として規制されていることを鑑みると、開発を行う最終処分場の立地に適さないとの判断もあります。
本用地選定においては、以下の理由から第一次選定（候補地抽出エリアの設定）において考慮しないものとしました。
保安林地域は、面的な規制地域指定がなされているが、小規模なものがあるなど、具体的な施設配置を行わないとその規制地域を除外できるかどうかの判断が行いにくい。（たとえば保安林部分を事業区域において残置森林部として取り込むこともできる可能性がある）
小規模であっても保安林の存在が、一定面積、約70,000平方メートルの抽出を行ううえで支障となり、本当に有効な候補地を見逃してしまう可能性があります。
以上から、本選定においては、第三次選定においてその関連を整理し、比較評価する予定であります。
なお、保安林は、小規模な場合、その代替施設を整備することで市民生活に支障がないよう配慮できる可能性があります。その場合は、森林法に基づく保安林解除手続きにより許可を受けることが必要となります。
※後略
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以下、「平成20年度大田市新不燃物処分場建設検討委員会」の【第1回建設検討委員会資料】の表3「候補地三次選定（第1段階）による総括表（個別評価項目別）」では、この保安林のことに触れられています。
■財政面
土地利用規制の項目（開発関連法規制/保安林の有無）において、
No.A 仁摩町宅野地内の評価では、
東側に土砂流出防備保安林が位置しているが、全体配置において問題とな
らない。
とあります。 |
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そもそも建設予定地付近は軟弱な地盤であり、豪雨時には山側で地滑りが発生したりする場所でもあります。
また、建設予定地とされる場所の海べりは「猛鬼の浜」と呼ばれ、昔からあわびやさざえがよく採れる漁場です。
その浜からわずか100mの場所にゴミ処分場が建設されることになると、3年間にわたる工事期間の土砂流出だけでも、海への多大な影響が想定されます。
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