ふってわいたような話というのは、こういうことをいうのでしょうか。
世帯数が250ほど、過疎高齢化が進む海辺の小さな部落。
ここに巨大なゴミ処分場の建設が計画されていることを知ったのは、すでに
宅野が最終候補地として決定された後の、「住民説明会」の席上でした。
大田市からは、利便性と経済性で宅野が最終候補地になったと説明されま
した。しかし、他の候補地と比べて最も安価だったとされる総事業費約26億円
は、議会を通過した時には約37億円にも膨れあがっておりました。
ゴミ処分場建設が計画されている場所は、昔から水が湧き、土砂崩れがた
びたび起きるようなところです。また、海にも近く、流れ出た水はやがて海に
達するような地形です。
私たち住民は、本当に何も知らされていませんでした。
そして、こうした行政の横暴なふるまいにも、対抗できる知識を持ちあわせて
おりませんでした。
しかし、この計画は何かがおかしいのです。
住民の知らないところで大きな力が働いているかのように、候補地が手際よ
く絞り込まれ、漁協や自治会役員等、外堀から建設受諾の合意形成がなさ
れていきました。「住民説明会」で疑問を投げかける住民には、建設推進派
からヤジや怒号がとびかいます。
計画に反対する住民を尻目に、なしくずしの用地買収が行われ、建設計画
は着々と進められてきました。
しかし、その間に私たちも少し勉強しました。
専門家の協力も得て、「いったい何がおかしいのか」を細かく検証していくこ
とにしました。そして、だんだんわかってきたことがあります。
⇒ずさんな「環境影響評価調査」
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